蕪村の遊び心、8句発見 あえて劣った句風装う

2017/12/14 18:28
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俳諧師、画家の与謝蕪村(1716~83年)が別名で詠み、これまで知られていなかった発句8句を含む10句が記された軸が14日までに見つかった。京都市の古美術商から入手した清泉女学院大の玉城司客員教授(近世俳諧史)が確認した。なじみの芸者の名前から筆名を作り、あえて劣った句風を装うなど、遊び心が感じられるという。

与謝蕪村が「雛糸」の筆名で詠んだ10句(上段)と、松村月渓による説明が貼られた軸(玉城司・清泉女学院大客員教授提供)=共同

与謝蕪村が「雛糸」の筆名で詠んだ10句(上段)と、松村月渓による説明が貼られた軸(玉城司・清泉女学院大客員教授提供)=共同

発句は俳諧の第1句で、俳句のこと。玉城さんは「筆跡や、同じ軸にある弟子の絵と文から蕪村の句といえる」と話している。

同じ軸に、上下段に分けて紙が貼られ、上段の紙に10句が書かれていた。このうち〈ゆふがほの葉に埋れて家二軒〉〈朝風や毛虫流るゝよし野川〉などの8句は新発見。

軸の下段に貼られていたのは、蕪村に師事した松村月渓(呉春)による絵と文。「雛糸」という上段の筆名の由来が、蕪村なじみの2人の芸者の名前「小ひな」「小糸」から1文字ずつ借りたものであることや、蕪村がわざと劣った句風をまねて詠み、下手な字で書きつけたことなどを解説している。

玉城さんは「蕪村の最晩年の句とみられるが、若々しい遊び心が感じられ、人柄が推し量れる」としている。15日に東京都内で開かれる全国俳誌協会の会合で、この発見が報告される。〔共同〕

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