マイクロソフト、検索と音声認識より「賢く」
AI関連の新サービスを発表

2017/12/14 12:48
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【シリコンバレー=中西豊紀】米マイクロソフトは13日、人工知能(AI)の活用でインターネット検索や音声認識のサービス利便性を高めると発表した。より自然な検索結果をAIで探し出すほか、音声認識システムも利用者の嗜好を踏まえたきめ細かい会話ができるようにする。日常でのAI活用の幅を広げ、米グーグルやアマゾン・ドット・コムに対抗する。

記者会見するマイクロソフトのハリー・シャム氏(サンフランシスコ市)

検索では同社のサービス「Bing(ビング)」を改良した。入り組んだ質問を入力すると、ネット上の複数の関連文献をAIが高速で読み込み、それを整理要約した上で提示する。ものごとの全体像を理解するまで複数回の検索を繰り返すといった手間が省けるとしている。

答えがひとつとは限らないような質問に対しては複数の結果をまとめて提示したり、相反する結果を並べて提示したりするといった機能も加えた。マイクロソフトは今回の機能を「インテリジェント回答」と呼んでおり、シェアで他をしのぐグーグルの検索システムとの競争を意識したとみられる。

音声認識は音声AIの「コルタナ」の機能を高めた。カレンダーソフトだけでなく、電子メールソフトの内容も読み込みこれまでよりも利用者の行動を深く理解できるようにした。メールはグーグルの個人向け無料メールサービスの「Gメール」とも連携。上司との重要な会議と個人的な約束事を一括して管理できるという。

AIの情報量が増えることで、例えば今後の予定を音声AIにたずねた場合に少ない会話数で最適な回答が得られる。上司との複数の会議の合間に両親にプレゼントを買うといったスケジュール管理を示すことが可能だ。

この日、サンフランシスコ市内で記者会見したAI研究部門を率いるハリー・シャム上級副社長は「AIは人間と対立するものではなく創造性を広げるものだ」と強調。「AIを研究所の中から人々の日常生活へと持っていく」と話し、今後も製品を通じて有用性を訴えていくとした。

とはいえ米IT大手が相次ぎAI利用のハードル引き下げをうたっているなか、マイクロソフトは追う立場だ。開発ではグーグルの機械学習システム「テンサーフロー」が圧倒的な支持を得ているほか、「コルタナ」と競合する製品ではアマゾンの音声AI「アレクサ」がシェアで先行する。

それでも資本と技術力を持つ大手が競争に本腰を入れることでAIの普及がこれまで以上に進む可能性が高い。調査会社のデロイトはAIの中核をなす機械学習の導入が2018年は17年比で倍増すると予想。さらに20年には18年比で倍の導入が見込めるという。

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