米が6カ月ぶり利上げ、0.25% 18年は3回見込む

2017/12/14 4:03
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【ワシントン=河浪武史】米連邦準備理事会(FRB)は13日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、6カ月ぶりの利上げを決めた。利上げ幅は0.25%。市場が注視する今後の利上げシナリオは、2018年が年3回、19年は年2~3回との見通しを公表した。FOMCは18年の経済成長率見通しを上方修正し、米景気の先行きに一定の自信をのぞかせている。

短期金利の指標であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を、年1.00~1.25%から1.25~1.50%に引き上げた。利上げは今年6月以来で、17年に入って3回目。利上げペースは15年、16年とも年1回にとどまっていたが、米経済は拡大局面が9年目に突入し、金融引き締めも徐々に強まっている。

FOMCでは会合参加者(16人)が今後の金融政策見通しをそれぞれ提示し、18年の利上げペースは年3回が中心シナリオとなった。19年も2~3回の利上げを見込んでいる。18年、19年とも今年9月に公表した政策見通しをほぼ維持した。

FOMC後に公表した声明文では、米経済について「底堅いペースで拡大が続いている」と自信をのぞかせた。会合参加者の18年10~12月期の経済成長率見通し(中央値)は2.5%となり、9月時点の予測(2.1%)から上方修正した。

雇用情勢も堅調で、声明文では「緩やかな政策調整によって、労働市場は力強さを維持するだろう」と指摘した。会合参加者は失業率が18年10~12月期には3.9%まで下がると予測。完全雇用とみる水準(4.6%)を大きく割り込んで、労働市場の逼迫感が強まるとの見通しを示した。

堅調な雇用情勢がけん引役となり、物価も緩やかに高まるとの見方を維持した。足元の物価上昇率は1.6%(10月)と目標の2%に達していないが、18年には1.9%に高まり、19年には2.0%に到達すると予測した。

もっとも物価はかつての予測を下回って停滞が続いており、会合参加者には警戒感が残っている。そのため、今回の利上げはイエレン議長ら投票メンバー9人のうち7人が賛成したものの、シカゴ連銀のエバンズ総裁とミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は金融引き締めに反対票を投じた。

イエレン議長は来年2月で退任することが決まっており、同議長にとって今回が最後の利上げとなる可能性が高い。次期議長に指名されたパウエル理事は現体制の緩やかな利上げ路線を維持するとしており、議長就任後も今回示した年3回の引き締めシナリオを踏襲する見込みだ。

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