2018年1月20日(土)

さいたま市、自転車レース民営化に「助っ人」

南関東・静岡
2017/12/13 22:00
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 さいたま市は13日、スポーツ施策について助言を求めるため、プロ野球、横浜DeNAベイスターズ前社長の池田純氏にスポーツアドバイザーを委嘱した。市は国際自転車レース「さいたまクリテリウム」を市主催から2019年以降に民間主体の運営に移行する方針。17年度末に作成する移行ビジョンに、スポーツビジネスの実績が豊富な池田氏の知見を反映する。

さいたまクリテリウムには毎年約10万人が訪れる(11月4日、さいたま市)

 池田氏は11~16年にDeNAベイスターズ初代社長を務め、5年間で球団の単体の売り上げを52億円から100億円超に倍増させて黒字化を実現した。16年12月にJリーグ特任理事、17年4月に明治大学の学長特任補佐兼スポーツアドミニストレーターと日本ラグビー協会特任理事に就任。17年11月からはスーパーラグビーの日本チーム、サンウルブズのチーフ・ブランディング・オフィサー(CBO)も務める。

 池田氏にはスポーツ振興の施策について幅広く助言を仰ぐが、市がまず期待するのが、さいたまクリテリウムの民間移行へのアドバイスだ。清水勇人市長は13日の記者会見で「球団を黒字にし、横浜の地域との連携にも取り組まれた経験を踏まえてアドバイスをいただきたい」と述べた。

 市が主催する同大会はツール・ド・フランスを主催するアモリ・スポル・オルガニザシオン(ASO)と契約し、13年から毎年秋に開催。毎年約10万人の観客を集め、16年の大会の経済波及効果は約29億円、うち市内で約6億7200万円と試算する。市は大会をシンボルとして、16年3月に「さいたま自転車まちづくりプラン~さいたまはーと」を策定し、自転車を通じた活性化や健康づくりに取り組んでいる。

 ただ、大会をめぐっては市議会から公費負担が多額で、興行は行政が行うべきではないと指摘されてきた。大会は市などでつくる実行委員会が市の補助金や企業からの協賛金などで運営する。第1回大会は総事業費が見通しを上回り収入不足を補ったため、市の補助金は3億2655万円に膨らんだ。以降は協賛金の獲得に取り組み、16年からはASOと3年契約を結ぶことで契約料の抑制に努めるが、補助金は2億7000万円に上る。

 このため、19年以降は運営を民間主体に移し、市は共催・後援する仕組みにすることで、補助金支出を抑えようと、17年4月に庁内に「民間移行推進会議」を設置。りそな総合研究所に課題分析などの調査を委託しており、年度末に運営形態やスポンサー、グッズ収入といった資金調達の方法などのモデルを示す移行ビジョン案を作成する予定だ。

 推進会議が複数の有識者に行ったヒアリングでは「スポーツ大会は長く継続することで、効果が出る」との回答が多かったという。市はファン層拡大に向けた広報や商店街などへのアンケートも進め、民間が手を挙げやすい環境づくりにも取り組んでおり、「池田氏の助言を得ることで、より効果的な施策を推し進め、大会を市内で継続させるためのビジネスモデルを構築したい」と話している。

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