2019年1月21日(月)

イスラム圏に温度差 エルサレム問題で首脳会議

2017/12/13 20:30
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【イスタンブール=佐野彰洋】米トランプ政権がイスラエルの首都をエルサレムと認定した問題で、イスラム協力機構(OIC)は13日、イスタンブールで臨時首脳会議を開いた。イランからはロウハニ大統領が出席した一方、同国と地域の覇権を争うサウジアラビアなどは閣僚級以下の派遣にとどめた。中東の対立構造が影を落とし、イスラム圏が結束しきれていないことを映し出した。

OIC首脳は共同声明で、米国の決定を「最も強い言葉で非難」するとし、「無効で違法」と訴えた。国際社会には「占領された東エルサレムを首都とするパレスチナ国家の承認」を迫った。

パレスチナ自治政府のアッバス議長は記者会見で、国連安全保障理事会に正式に国家として扱うよう求めると表明。「今後は米国の仲介を受け入れない」とも明言した。

OICにはイスラム圏の57カ国・地域が加盟する。13日の臨時首脳会議ではパレスチナとの連帯を演出したが、中東の覇権争いが影を落とした。

イスラム教スンニ派の盟主サウジはシーア派の大国イランの影響力拡大を強く警戒。6月には同国と良好な関係を維持してきたカタールと断交し、11月にはハリリ・レバノン首相の不可解な辞任劇を起こした。

カタールを支援するトルコはサウジやアラブ首長国連邦(UAE)との間に溝が生じている。トルコ政府によると、UAEやエジプトも外相の派遣にとどめた。一方、イラン、レバノン、カタールからは大統領や首長が出席した。

ユダヤ、キリスト、イスラム各教の聖地が集中するエルサレムの帰属は世界中のイスラム教徒の関心事だが、イスラエルが半世紀にわたって占領している現実を踏まえ、米国との間で事を荒立てたくない指導者もいる。

サウジなどイラン封じ込めを図る親米諸国は、イランと敵対するイスラエルとは利害が一致しており、関係改善に乗り出していたとされる。

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