ビルのお掃除ロボ競演 都内に体験施設がオープン
オフィスビルや空港の清掃はお掃除ロボットにおまかせ――。建設機械レンタル国内最大手のアクティオ(東京・中央)は13日、自動運転の業務用清掃機器の展示・体験施設を社内に設けた。ビル管理業界は人手不足が深刻化しており、ロボットへの関心は高い。実際に性能を確かめられるようにして、導入を後押しする。

ウイーン。駅などで目にする大きな床洗浄機がタイルの上を動き出す。壁が近づくとひとりでに方向転換し、スムーズに作業を続行した。同日に開かれた記者発表会では、各メーカーの業務用清掃機器が次々と自動運転の性能を披露していた。
アクティオが開設したのは「ビルメンテナンスロボット普及促進センター」。6社7機種の業務用清掃機器などを常設展示する。カーペットとタイルの2種類の床があり、その上で実際に運転し、操作や安全性を確認できる。
アクティオは2018年1月から自動運転の業務用清掃機器のレンタルも始める。同社の小沼直人社長は「ロボットの普及を促進してビルメンテナンス業界の一助になれれば」と話した。
自動運転の業務用掃除機や床洗浄機は現在、国内大手のアマノなど複数社が手がける。ビルなどの清掃は専門業者が請け負うケースが多いため、請負先の清掃現場で試しにくく、通常の清掃機器に比べ高価なことからも導入は広がっていない。
全国ビルメンテナンス協会(東京・荒川)の16年の調査では、回答した全国の約1000のビルメンテナンス事業所のうち、一番の悩みとして「現場従業員が集まりにくい」ことを挙げる企業が最多で、6年連続で増加。一方でロボット導入に関心を示した事業所は6割に達した。