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東芝・WDが和解発表 先端メモリー共同投資

係争すべて取り下げ

(更新)

半導体メモリー事業を巡り対立してきた東芝と米ウエスタンデジタル(WD)は13日、和解すると発表した。お互いを相手取った法的措置をすべて取り下げ、先端メモリーの共同投資を進めることで合意した。東芝による事業売却の実現に向けた残る焦点は中国の独占禁止法審査に絞られる。昨年末に発覚した原発事業の巨額損失で経営危機に陥った東芝の再建が前進する。

東芝と半導体メモリー子会社「東芝メモリ」、WDが連名で和解を発表した。まず双方が提起したすべての法的措置を取り下げる。WDは5月に国際仲裁裁判所に東芝メモリの第三者への売却差し止めを求める仲裁を申し立て、これが売却実現の大きな障害になっていた。東芝も6月、係争で生じた損害の賠償をWDに求める訴訟を東京地裁に起こしていた。

WDは、東芝による東芝メモリの日米韓連合への売却に同意した。半年超にわたった係争は終結する。

第2に半導体メモリーの生産・開発について協業関係を発展させることで合意した。世界最大のメモリー工場である四日市工場(三重県四日市市)で建設が進む新製造棟で共同投資を再開する。WDは新棟で生産予定の最新型メモリー製品を調達できるようになる。

東芝メモリが岩手県北上市で2021年以降に稼働させる予定の北上工場についても両社で共同投資する方針を固めた。先端メモリーの生産体制を共同で構築し、世界シェア首位の韓国サムスン電子に対抗する。

WDは和解交渉のなかで競合メーカーによる東芝メモリへの関与の制限を求め、これが大きな争点になっていた。東芝や米ベインキャピタルは、日米韓連合に加わる韓国SKハイニックスの関与を制限したり機密情報を遮断したりすることをWDに確約。サムスン電子など競合への東芝メモリ株の譲渡も制限することで合意したもようだ。

WDのスティーブ・ミリガン最高経営責任者(CEO)は同日開いた電話会見で「我々が17年間、東芝とともに築いてきた半導体設計などのIP(知的財産)を保護できると判断したので合意できた」と述べた。

東芝は上場廃止を回避するため、稼ぎ頭の半導体メモリー事業を売却する方針を2月に決定。WD陣営、ベインが率いる日米韓連合、鴻海(ホンハイ)精密工業など複数の相手と売却交渉を続け、9月下旬に日米韓連合と2兆円で売却する契約を結んだ。

それでも売却実現には売却差し止めを求めるWDの法的措置と、中国独占禁止法当局の審査をクリアする必要があった。東芝は米ファンドなどを引受先とする総額6000億円の増資を12月に実施。メモリー売却に失敗した場合でも、債務超過を解消し上場を維持できるメドを付けた。

ただ、メモリー売却については金融機関の支援を得ながら資本の厚みを増すために、引き続き18年3月末までの売却完了を目指す。売却完了へのハードルは中国の独占禁止法の審査に絞られる。

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