2019年5月27日(月)

全農、肥料の販売銘柄を集約 最大3割値下げ

2017/12/12 20:30
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全国農業協同組合連合会(JA全農)は12日、取り扱う肥料の種類を大幅に集約すると発表した。主力品で約400ある銘柄を17に減らす。2018年5月まで出荷する製品に段階的に適用する。取引メーカーも絞り1銘柄の使用量を増やす。コスト削減を促し、最大3割値下げする。生産者の所得増を目指す農業改革の一環で、農作物の生産費圧縮につなげる。

全農は肥料メーカーから一括して仕入れ、地域農協を経由して各地の農家に販売している。肥料の流通シェアは6割を占める。今回の対象は、稲作や野菜などで使う「高度化成」が中心だ。

高度化成は窒素、リン酸、カリウムの三大成分を含む。各産地の要望に応じ、成分の配合や土中での溶け方などで細かく種類を分けた結果、製品数が増加した。

種類の多さから生産拠点もメーカーごとに分散し、製造・流通コストが膨らむ要因となっていた。農家の生産費の高止まりにつながったとの指摘も出ていた。全農は成分の確認を通して銘柄を減らしても栽培に影響がないと判断した。

JAの利用が少なかった大規模農業法人にも購入を呼びかけ、1銘柄当たりの平均生産量は従来の16倍の約4千トンに伸びた。肥料メーカーにとっては、原材料を大量に仕入れることで原価率の圧縮につながる。

入札を採用し、購入メーカーも従来の14社から8社に削減。全農が購入する肥料を作る工場数は33から13に減り、生産や輸送の効率が高まった。

一連の取り組みで、全農による肥料の仕入れ値は1~3割下がる。18年5月まで流通する「春肥」の期間にまず適用し、地域農協を通じた農家への販売価格にも反映させる。6~10月に販売する「秋肥」も同様に低価格にする。

高度化成の農家の購入価格は現在20キロ2900円程度。農家の経営コストに占める肥料費は1~2割で、肥料の値下げは稲作や野菜など幅広い生産農家の生産コストを圧縮できる。

政府・与党は「農家所得の増大」を掲げ、JAグループで商社機能を担う全農にも資材価格の切り下げなど制度改革を求めてきた。全農は肥料に加え、既に大型トラクターもメーカーに値下げを要請している。

全農は今後、農薬のコスト削減にも取り組む。オーストラリアやインドのメーカーとも組み、5年後の実用化を目指しジェネリック農薬を開発中だ。稲作の除草剤は430品目を3割減の300品目に集約する。

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