2019年7月20日(土)

国際カルテルへの課徴金認める 最高裁初判断

2017/12/12 18:00
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海外の取引をめぐる価格カルテルに日本の公正取引委員会が課徴金納付を命じられるかが争われた訴訟の判決で、最高裁第3小法廷(戸倉三郎裁判長)は12日、「日本国内市場の自由競争が損なわれる場合、国外のカルテルでも日本の独占禁止法を適用できる」として課徴金を認める初判断を示した。

企業活動のグローバル化を受け、欧州当局などは国際カルテルの摘発を強めている。最高裁もこうした流れに沿った判断を示し、公取委の主張を全面的に認めた。

課徴金を不服とした韓国サムスンSDIのマレーシア子会社が公取委と争っていたが、同社の敗訴が確定した。

公取委は2010年2月、テレビ用ブラウン管の販売価格を安定させるために競合他社とカルテルを結んだとして、独占禁止法(不当な取引制限)違反で、サムスンSDIのマレーシア子会社に約13億7千万円の課徴金納付を命じた。

カルテルの合意が形成された場所は東南アジア、価格調整の結果を反映した製品を購入したのも、東南アジアにある日本企業の子会社や委託先だった。このため、サムスンSDI子会社は「日本国内の市場には何の影響もなく、日本の独禁法は適用できない」と主張。課徴金納付命令を不服として提訴した。

第3小法廷は判決理由で、「カルテルによって競争が侵害される市場に日本が含まれる場合、日本の経済秩序を侵害すると言える」と判断。今回のケースでは、日本企業の子会社が国内本社の指示を受けて対象製品を購入したことなどを理由に、「日本市場の競争が損なわれた」と認めた。

課徴金納付命令に不服がある場合、公取委の審判を経て、高裁や最高裁まで争うことができる。サムスンSDI子会社は納付命令の取り消しを求めたが、公取委の審決や高裁でも主張が認められず、最高裁に上告していた。

公取委は「主張が認められたと理解している。判決を踏まえて今後も独禁法の厳正な運用に努めたい」とコメントした。

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