2018年10月21日(日)

大型ボルトをトルクレンチで締め付け可能なナット

科学&新技術
BP速報
2017/12/11 18:00
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日経テクノロジーオンライン

ボルトエンジニア(本社神戸市)は、M30~100クラスの大型ボルトをトルクレンチだけで締め付けられるナット「テンションナット」を発売した。通常は締め付けトルクが数千~数万Nm(ニュートンメートル)になる大型ボルトでも、油圧・電動工具が不要という。

「テンションナット」は「テンションねじ」(黒色部分)を締め込んで締結する。「斜面ディスクワッシャー」(右下)は緩み方向に対して傾斜角度を持つ

「テンションナット」は「テンションねじ」(黒色部分)を締め込んで締結する。「斜面ディスクワッシャー」(右下)は緩み方向に対して傾斜角度を持つ

新製品は、複数の小型6角穴付きボルト「テンションねじ」を備える。これらを締め付けることで負荷が分散され、テンションねじ分の低いトルクで締め付けられる。M30の場合は標準の1260Nmから35Nmに、M42の場合は3600Nmから70Nmに、M56では8600Nmから120Nmに、それぞれ締め付けトルクの低減が可能とする。

緩み方向に対して傾斜角度を持つワッシャー「斜面ディスクワッシャー」が荷重を均一に伝達。ナット本体はボルトをつかんだままテンションねじに持ち上げられ、ボルトが引き伸ばされる。一方のボルトは、ばねのように反発して元に戻ろうとするため、押さえつける力が発生し、高い軸力で締め付けられる。軸力精度は±10%以内としている。

斜面ディスクワッシャーの角度はねじのリード角よりも大きく、ナット本体が緩もうとして逆回転すると、テンションねじが斜面ディスクワッシャーを登り、斜面ワッシャーが座面に強く押し付けられる。これによってボルト軸力が増し、緩みにくくなるという。

一般にボルトでは、ナット座面に近い第1ねじ山に荷重が集中し、ボルトの破断を引き起こす恐れがあるが、テンションねじによってボルトへの負荷が分散されるため、不具合が発生しにくい。テンションねじを締め込み、ボルトを引き延ばす引張り力で締め付けるので、摩擦熱が発生しない。そのため、ボルトの焼き付きやかじりが起きにくいとする。

プラントの圧力容器など、250℃の環境下にさらされる機器類にも使用できる。被締結物の長さが短くても使うことができ、既存の6角ナットからの入れ替えが可能としている。M20~400に対応する。

(日経テクノロジーオンライン 松田千穂)

[日経テクノロジーオンライン 2017年12月8日掲載]

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