2018年7月23日(月)

「核兵器と人類共存できず」 ノーベル平和賞、被爆者演説

2017/12/10 23:36
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 【ジュネーブ=細川倫太郎】2017年のノーベル平和賞授賞式が10日、ノルウェーの首都オスロで開かれた。核兵器の廃絶運動を展開してきた非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)」が受賞し、メダルと賞状が贈られた。カナダ在住の被爆者、サーロー節子さんも登壇した。ICANのベアトリス・フィン事務局長は改めて核兵器の脅威と廃絶を強調した。

10日、ノーベル平和賞授賞式で演説するサーロー節子さん(オスロ)=共同

10日、ノーベル平和賞授賞式で演説するサーロー節子さん(オスロ)=共同

 ICANは世界各地の反核団体や長崎や広島の被爆者と連携し、核兵器の非人道性を訴えてきた。17年7月に国連が採択した核兵器禁止条約の成立に向け、主導的な役割を果たしたことなどが評価された。

 授賞式は午後1時(日本時間午後9時)に始まった。白い服装に身を包んだフィン事務局長は演説で、「核兵器使用のリスクは冷戦時代よりも高まっており、武器とともに生きることは大きな間違いになる」と指摘。「核兵器の終焉(しゅうえん)か、人類の終わりかが問われている。民主主義や自由のために、理にかなった選択をしなければならない」と核兵器の非合法化と廃絶を求めた。

 授賞式ではサーロー節子さんも演説し、広島に原爆が投下された当時の惨状を語った。「核兵器は人類と共存できず、私たちが愛しているすべてのものを危険にさらす。これ以上、この狂気を容認してはいけない」と訴えると、会場からは大きな拍手がわき上がった。

 ただ、核兵器廃絶への道は険しい。北朝鮮は核実験を繰り返しているほか、唯一の戦争被爆国である日本は条約に署名していない。トランプ米大統領は核兵器の近代化を主張し、ロシアにも核軍縮の機運はない。フィン事務局長は演説で核保有国を一つ一つ読み上げ、「私たちはこれらの国が条約に参加するまで休まない」と各国に署名を呼びかけた。

 賞金は900万スウェーデンクローナ(約1億2000万円)。フィン事務局長は賞金で基金を設立し、条約の早期発効を強化する活動に使う方針を表明している。

 日本からは、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表委員の田中熙巳さんのほか、広島市の松井一実市長や、長崎市の田上富久市長が授賞式に招かれた。

 ICANは100カ国超の約470団体からなる連合体で、07年に設立。スイスのジュネーブに本部を置く。

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