日欧EPA、協議継続の投資分野は来春メドに判断
日本側首席交渉官

2017/12/9 9:22
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【ブリュッセル=森本学】日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)交渉妥結を受け、日本の鈴木庸一首席交渉官は8日、ブリュッセルで記者会見した。「英国がEUを離脱する2019年3月までに協定を発効できる見通しが高まった意義は大きい」と強調。議論を継続する投資紛争の解決制度について、18年春にEPAから切り離して別協定とするか判断する考えを示した。

鈴木氏は5日にブリュッセル入りし、EU側と協定の最終的な文書の詰めを協議した。交渉結果に関して、投資家(企業)と政府の紛争解決と投資家保護を除く主要分野すべてで「最終合意で妥結した」と説明した。

世界的に自由貿易への逆風が強まるなか、10日からアルゼンチンで始まる世界貿易機関(WTO)の閣僚会合は大きな成果を見込めない。その直前に日欧EPAを妥結して「世界貿易の拡大に向け、日本とEUが指導力を発揮していくことを改めて示せた」と訴えた。

企業と政府の投資紛争の解決制度を巡っては、議論を継続するものの「はっきりした方向性がまだ見えていない」と解説。年明け以降、毎月1回程度のペースで首席交渉官による交渉会合を開く方針で一致したという。

18年夏を目指す署名に間に合えば、紛争解決分野などをEPAに含める可能性を排除しない一方、間に合わない場合はEPAと別に「投資協定」を締結して対応し、関税・ルール分野が柱のEPAは19年春までの発効を優先させる考えを示した。

そのうえで「18年の第1四半期の終わりごろに進展を点検し、(紛争解決制度を)交渉できるか判断する」と指摘。そのタイミングで署名までに合意が間に合うかどうか判断する考えだ。

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