2017年12月12日(火)

独政権協議、賛否決定へ 第2党SPDが党大会

ドイツ政局
ヨーロッパ
2017/12/7 22:29
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 【ベルリン=石川潤】ドイツ第2党のドイツ社会民主党(SPD)の党大会が7日、始まった。メルケル首相率いるキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)との政権協議に応じるかどうかを決める。党執行部は応じる方針だが、党内にはメルケル与党に取り込まれることへの警戒が根強く、意見は割れている。

7日のSPDの党大会でポーズをとるシュルツ党首(ベルリン)=ロイター

 SPDのシュルツ党首は党大会で「何が何でも政権に参加するということではないが、何が何でも政権に参加しないということも許されない」と指摘。「重要なのは、何をやり遂げることができるかだ」と語り、党員に執行部方針を容認するように呼びかけた。党員の代表による投票で同日中にも態度を決定する。

 SPDの執行部はCDU・CSUとの政権協議に応じる方針を4日、決めた。2党による大連立政権への慎重論が党内に広がっていることに配慮し、大連立の継続ありきではなく、閣外協力などのほかの選択肢も含めて話し合うことにした。

 ただ、いったん政権協議に応じれば、大連立に向けて議論が進んで後戻りできなくなるとの見方がある。CDU・CSUの幹部からSPDの政策を否定する声が出ており、メルケル与党への不信感もくすぶる。SPD内の青年組織などは「大連立反対」を鮮明にし、執行部を強くけん制している。

 党大会で政権協議にゴーサインが出れば、シュルツ党首は来週中にメルケル首相との党首会談に臨む。大連立政権が必要ということで両者の意見が一致すれば、年明けにも本格的に連立協議に入るとみられる。

 保守のCDU・CSUと中道左派のSPDでは、難民の家族の呼び寄せや社会保障改革といった政策面で違いがあり、連立協議は難航が予想される。仮に協議がまとまったとしても、SPDは最後に党員投票を実施する方針で、新政権成立までのハードルは多い。政権の成立は早くとも2018年2月以降との声がある。

 そもそもSPD内で大連立に懐疑的な意見が多いのは、17年9月の連邦議会選挙で戦後最低の得票率にとどまり、大敗を喫したことが大きい。大連立政権に参画していたことがメルケル与党との違いをわかりにくくし、党の埋没につながったとの分析がある。シュルツ党首も選挙後、いったん下野して党勢の回復をはかる考えを表明していた。

 ところが、メルケル与党が自由民主党、緑の党との連立協議に失敗し、再選挙の可能性が高まるなか、政治空白を避けるために大連立の継続を求める声が高まった。シュタインマイヤー大統領の説得もあり、執行部は政権協議に応じる方向に傾いた。

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