2017年12月18日(月)

漆 体験の宿 コラレアルチザン、富山・南砺で欧米客呼び込む

北陸
2017/12/8 1:31
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 富山県南砺市の井波地域で簡易宿所を運営するコラレアルチザンジャパン(同市)は、宿泊者が地元で活動する漆芸家の作品を鑑賞したり、指導を受けながら漆芸体験ができたりするゲストハウスを来年1月中旬に開業する。キッチンや冷蔵庫、洗濯機などを備えて長期滞在にも対応。日本の伝統工芸に関心が高い欧米からの観光客を中心に需要を見込んでいる。

中長期の滞在で南砺市の伝統工芸に漬かることができる(C)KenOhki

 開業するのは「BnC taё(ベッドアンドクラフト タエ)」。かつて井波地域で養蚕業者として栄えた豪商の平屋建ての住宅を改装した。漆芸家の田中早苗さんの作品を生かした内装で、宿泊者は田中さんや他の工芸作家の指導を別料金で受けられる。漆芸体験では現在、3時間で箸に漆を塗るプログラムのみだが、滞在動向を踏まえてじっくりと時間をかける作品作りも導入する。

 ゲストハウスには5人まで泊まれる。1人で利用する場合は1泊1万2千円で、1人増えるごとに4千円増しとなる。長期間滞在するほど割安になるプランも検討する。

 同社は地域の建物をリノベーションして、1施設あたり1人の地元工芸作家とコラボレーションするゲストハウス「ベッド&クラフト」を展開。工芸体験を売りにしているほか、周辺飲食店の利用を促して地域活性化につなげている。独自の運営手法が評価され、2017年度にグッドデザイン賞を受賞した。

 これまでに井波彫刻の彫刻家と連携した宿泊施設を2棟手掛けており、昨年9月から今年11月にかけての延べ宿泊者数は1000人泊。7割が外国人で、うち欧米の宿泊者が7割を占めた。

 従来はコラレ社が作品を買い上げて宿泊施設内に展示してきたが、今回は宿泊料金の一部を作家に還元する手法を採用。作家と相談しながら季節ごとに展示作品を替える予定で、宿泊者に新鮮さを提供しつつ、作家には作品発表の場として活用してもらう。

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