2017年12月12日(火)

医療ケア必要な子供、支援を充実 18年度報酬改定で厚労省

社会
2017/12/7 19:11
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 厚生労働省は7日、障害福祉サービスの2018年度の報酬改定に向けた基本方針をまとめた。医療技術の進歩で出生時に救命できても人工呼吸器などが必要となる「医療的ケア児」が増えており、看護職員を手厚く配置している施設の報酬を増やすなど受け入れ態勢を整える。障害者の自立を支えるため、一人暮らしを支援する新たなサービスも創設する。

 厚労省は同日の有識者会議に報酬改定に向けた基本方針を示した。障害福祉サービスは障害者総合支援法と児童福祉法に基づいて民間事業者などが提供し、原則1割負担で利用できる。事業者に支払う報酬を原則3年に1度、見直している。

 18年度の改定では、人工呼吸器やたんの吸引などが必要な医療的ケア児への支援の強化を柱にすえた。厚労省研究班の調査によると、医療的ケア児(19歳以下)は15年度に約1万7千人おり、05年度と比べると2倍近くに増えている。

 基本方針では障害児が日常生活の基本動作などを学ぶために利用する施設で、看護職員を配置したり増やしたりした場合、施設に支払う報酬を増やす。病気の治療と日常生活の訓練を同時に行う「医療型障害児入所施設」では、保育士などを基準以上に配置していれば報酬を手厚くする。

 障害者の自立を支える新たな仕組みも作る。障害者が一人暮らしを始めても、生活がうまくいかず施設に戻ってしまうケースは少なくない。そこで新サービス「自立生活援助」を創設。民間事業者などが一人暮らしの障害者を定期的に訪問し、日々の暮らしの相談にのる。

 障害者の一般企業への就労促進も重要な課題だ。新たなサービスとして民間事業所の職員らが障害者の自宅や勤務先を定期的に訪問し、職場への定着を後押しする「就労定着支援」を始める。

 このほか、長期間入院している精神障害者の地域移行も進める。地域の障害者グループホームが受け入れ時に個別支援を行うなどした場合、報酬を増やす方針だ。

 厚労省は今後、障害福祉サービス全体の改定率を財務省と調整する。その上で、サービスごとの報酬を決める。

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