2017年12月17日(日)

日欧EPA、投資分野の合意「来春」に

経済
ヨーロッパ
2017/12/5 22:30
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 【ブリュッセル=森本学】欧州連合(EU)で通商政策を担うマルムストローム欧州委員は5日、年内の最終合意を目指す日本との経済連携協定(EPA)について、合意のメドがたっていない企業と国家の紛争解決を合意対象から切り離し、「来春」までの合意を目指す可能性を示した。日欧は5日、ブリュッセルで首席交渉官会合を開き、条文の詰めに入った。

 マルムストローム氏は5日、ブリュッセルの講演で、最終合意まで「もうすぐだ」と強調。月内合意に自信を示した。ただ企業と国家の投資紛争の処理を巡る交渉はなお合意のメドがたっていないとも説明。「今は投資分野を除いて妥結する必要があるかもしれない」と語り、投資分野での合意に「来春は専念しなければならないだろう」との見通しを示した。

 企業と国家の紛争解決のルールを巡っては、日本側が環太平洋経済連携協定(TPP)交渉と同じ仕組みを提案。不当な扱いを受けた企業が進出先の政府を訴えることができる「ISDS」での対応を求めている。

 一方、EU側はISDSでは大企業による国家のルールへの干渉が防げないと懸念し、より手続きが厳格な常設の「投資裁判所」創設を提案して対立。早期の最終合意へ最大のハードルとなってきた。

 それ以外の関税の撤廃・削減などの分野はほぼ決着済み。輸入品にかける関税は品目数でみると日本側が約94%、EU側が99%を撤廃する。発効すれば日本にとっては欧州産のチーズやワインが安くなり、自動車や自動車部品の輸出への追い風になりそうだ。日欧EPAは2019年の発効を目指している。

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