MICOTOテクノロジーが最優秀賞 医療分野の事業コンテスト

2017/12/5 19:30
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医療・ヘルスケア分野の最新の技術や先進事例を話し合う国際会議「ヘルス2.0」が5日、都内で開幕した。注目を集めたのは、スタートアップが専門家や投資家らの前で事業モデルの優劣を競い合う「ピッチコンテスト」。仮想現実感(VR)やあらゆるモノがネットにつながる「IoT」などを医療・介護分野に応用したサービスが披露された。

最優秀賞を受賞したMICOTOテクノロジーの檜山社長

イベント運営の米ヘルス2.0(カリフォルニア州)と、医師向け会員サイト運営のメドピアが共催した。ヘルス2.0は、医療関連の起業家同士をつなげたり、事業機会を創出したりすることを目的として2007年に米国で始まった。日本では3回目の開催。6日まで行われる。

ピッチコンテストのファイナリストは、日本企業5社とデンマーク企業1社。審査員の審査に加え、来場者もスマートフォンなどを通じて投票に参加した。

最優秀賞はMICOTOテクノロジー(鳥取県米子市、檜山康明社長)。外観も内部も人体に模し、研修医や学生が鼻や口から気管に管を通して内部を観察する練習ができるロボットを開発した。「いたっ」「おえっ」などの声も出して患者の気持ちを表す。内部の臓器もシリコンで柔らかく作り、人に近づけた。

檜山社長は「医療人材の育成にイノベーションを起こしたい」と述べ、医師などの教育に使うほか、医療機器メーカーとも連携して医療機器評価にもつなげていく。

コンテストには、VRやIoTなどを医療や生活改善に利用した企業が登場した。ITを利用した言語リハビリテーションを提供するロボキュア(東京・中央)や、視覚障害者など向けに文字を読み上げるメガネを提案するOTON GLASS(オトングラス、東京・港)などが事業内容を紹介した。

医療分野でITを活用したサービスの裾野は広がっている。10年時点では電子カルテが中心だったが、現在は対象領域が拡大している。遠隔医療については「10年時点では誰もできないと思っていた」(メドピアの石見陽社長)。

「国民皆保険制度を守りつつ、医療の質を担保しながら、医療費を削減することが日本の医療のテーマだ」と石見社長は指摘する。スタートアップが生み出す新サービスにより、今後も医療現場の改革を続けていく必要がある。

(企業報道部 川上宗馬・佐藤史佳)

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