2019年5月27日(月)

国連事務次長が訪朝、対話再開への道筋見えず
米トランプ政権、あくまで「最大限の圧力」

2017/12/5 21:30
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【ニューヨーク=高橋里奈、ワシントン=永沢毅】国連のフェルトマン事務次長(政治局長)は5日、北朝鮮の平壌を訪問した。北朝鮮の政治的対話要求に応じたもので、李容浩(リ・ヨンホ)外相らと会談する見通し。北朝鮮が新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射し、「核戦力の完成」を宣言するなか、フェルトマン氏は問題解決に向けて対話ムードの醸成を目指すが、北朝鮮側の譲歩を引き出せるかは不透明だ。

国連のドゥジャリク事務総長報道官は、今回の訪朝目的について「幅広く政策を協議する」と述べるにとどめた。北朝鮮側との協議では、安全保障理事会の決議を順守し核・ミサイルによる挑発行為をやめるよう促すとみられる。

だが、北朝鮮は安保理制裁に強く反発している。今回も同様の対応を取れば、国際社会と北朝鮮の溝が改めて浮き彫りとなるだけだ。

米トランプ政権はフェルトマン氏の訪朝を了解しているとみられ、国連高官の訪朝を求めた北朝鮮がどう出るか、注視しているもよう。

ただし、あくまで基本戦略は経済制裁を軸とする「最大限の圧力」をかけ続けることだ。北朝鮮経済に影響力を持つ中国の役割に期待したが、11月半ばに訪朝した習近平(シー・ジンピン)共産党総書記(国家主席)の特使は、金正恩(キム・ジョンウン)委員長との面会もかなわなかった。

米国連代表部の報道官は、事務次長の訪朝発表について「引き続き平和的な外交解決を探るが、北朝鮮は話し合いに全く関心を示していないのが現実だ」と語った。この冷ややかな反応が、トランプ政権の「仲介役」を目指す国連への期待度の低さを表す。

とはいえ、北朝鮮が国連に対話の糸口を求めた背景に、外貨獲得の手段を断つ安保理の制裁がじわじわと効力を発揮し、国際社会からの孤立に危機感を深めていることがあるのは確かだ。北朝鮮が「仲介役」の国連にどんな要求を訴えるか。日米韓など関係国は現時点の制裁効果を測る尺度としても注目する。

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