2018年6月25日(月)

接骨院の保険不正請求防げ 施設管理者に研修 厚労省

2017/12/4 18:51
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 厚生労働省は2018年度から、接骨院などの施設管理者となるルールを新たにつくる。患者の代わりに健康保険組合などに療養費を請求する場合、接骨院などの施設管理者となる柔道整復師に研修の受講を義務付けるほか、実務経験も求める。一部で療養費の不正請求などがある中、厚労省は柔道整復師が施設管理者になる要件を厳しくする。

 柔道整復師が開設した接骨院や整骨院では、打撲や捻挫などが健康保険の対象となる。患者がいったん全額を支払い、後で自己負担を除いた金額を健康保険組合などの保険者から受け取るのが原則。実際には接骨院などが患者負担分だけを受け取り、保険適用分を患者の代わりに請求する「受領委任制度」が広く使われている。

 これまで同制度を悪用し、来院していない患者に施術したとするなど柔道整復師による架空請求や水増し請求するケースが一部にあった。そこで、厚労省は同制度を活用する管理者に対し、研修の受講を義務付ける。対象者のほとんどは接骨院などの院長となる。

 研修は2日間程度で、保険請求できる施術の範囲や不正請求の事例、医療関係者としての倫理などを学ぶ。研修修了証の有効期間は5年間とする方針。

 また、厚労省は接骨院の管理者になる要件として、実務経験の規定を設ける。22年3月までは実務経験を1年間、最終的には3年に引き上げる。背景には柔道整復師になってすぐに接骨院などを開設し、保険制度を理解しないまま、不適切な請求が行われていることがある。

 厚労省によると、接骨院などの施術所は16年末時点で約4万8千カ所。10年前の06年末と比べると約1.6倍に増えている。管理者に実務経験を求め、適切な施術所の運営を促す狙いがある。厚労省は、健保組合などに見直しを求める通知を出す。

 不正請求を巡っては、15年に接骨院で患者に施術したように装い、暴力団組員などが療養費を詐取する事件があった。厚労省はこの事件を踏まえ対策の検討を進めており、すでに地方厚生局による監督指導の強化などを行っている。

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