2017年12月16日(土)

求人43年9カ月ぶり高水準、10月1.55倍

経済
2017/12/1 10:31
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 人手不足が一段と強まっている。厚生労働省が1日発表した10月の有効求人倍率(季節調整値)は1.55倍で、9月より0.03ポイント上がった。高度経済成長期の1974年1月以来、43年9カ月ぶりの水準となった。景気回復に人口減少が重なり、働く意思があれば職に就ける完全雇用の状態だ。消費の回復ペースは緩やかで、消費者物価指数は前年同月比0.8%上昇だった。

 有効求人倍率は、全国のハローワークで仕事を探す人1人に何件の求人があるかを示す。正社員の有効求人倍率は1.03倍だった。前月より0.01ポイント上昇し、統計をとり始めた2004年以降の最高を更新した。

 新規求人数は前年同月比7.1%増。業種別にみると、スマートフォン(スマホ)関連が好調な製造業が最も増え、12.8%増だった。慢性的な働き手不足に直面する医療・福祉(7.9%)や情報通信業(9.3%)も伸びが大きかった。

 企業の求人に対して実際に職に就いた人の割合を示す充足率(季節調整値)は14.7%だった。インターネットで企業の採用サイトに直接求職するといった場合を含まないが、「7人雇おうとしても採用できるのは1人」という計算になる。

 総務省が同日発表した10月の完全失業率は、9月と同じ2.8%。求人があっても職種や勤務地など条件で折り合わずに起きる「ミスマッチ失業率」は3%程度とされる。3%割れは「完全雇用」状態にあるといえる。

 失業のリスクは低くなっているものの、消費の回復力は弱い。総務省が同日発表した10月の家計調査によると、2人以上世帯の1世帯当たり消費支出は28万2872円だった。物価変動の影響を除いた実質で前年同月と同じだった。

 教育費や携帯電話の通信料は増えたが、台風の影響で国内外のパック旅行費など教養娯楽が7%落ち込んだ。所得は緩やかに改善しているが、将来不安などによる節約志向も根強く残っている。

 物価上昇も勢いを欠いている。10月の消費者物価指数(CPI)は値動きの激しい生鮮食品を除く総合で、前年同月比0.8%上昇したが、主因のエネルギーを除くと、伸び率は0.2%にとどまった。

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