帝人、米国に炭素繊維工場 航空機向け

2017/11/30 19:22
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帝人は30日、米国に炭素繊維工場を新設すると正式発表した。投資額は国内の原料供給拠点の増設も含め350億円。航空機や自動車用で軽量高強度の炭素繊維の市場は拡大中。最大需要地の米国で現地生産に乗り出し競争力を高める。

12月中に帝人全額出資の子会社を米国サウスカロライナ州に設立。同州ではすでに約180万平方メートルの土地を取得しており、新工場を20年度をめどに稼働させる。生産能力は明らかにしていない。炭素繊維の拠点は日本、ドイツに次ぐ3拠点目となる。

合わせて三島事業所(静岡県三島市)にもアクリル繊維という炭素繊維の原料を製造する設備を増設する。この繊維を米国に持ち込み、1000度~2000度で焼き、炭素繊維に仕上げる。

新工場は欧州エアバスなどの工場にも近く、同社と取引する炭素繊維部品メーカーなどに供給する計画。航空機業界では軽量高強度の炭素繊維の採用が増えており、エアバスの最新旅客機「A350XWB」は機体の材料の50%強が炭素繊維でできている。近年は自動車でも鋼鉄の外装材や補強材に代わり炭素繊維の採用が増えており、こうした需要も取り込む。

炭素繊維市場は国内勢が世界シェアの過半を握り、帝人は東レに次ぐ世界2位。同日、帝人は子会社で炭素繊維事業を手掛ける東邦テナックスを18年4月に統合すると発表した。グループで技術や人材など経営リソースを一元化し、競争力を強化する。

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