2019年6月26日(水)

ローマ法王、ヤンゴンでミサ 「暴力には許しと慈悲」

2017/11/29 16:02
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【ヤンゴン=新田裕一】ミャンマーを訪問中のローマ法王フランシスコは29日、最大都市ヤンゴンのチャイカサン競技場に設けられた野外会場でミサを開いた。少数民族武装勢力との和平やイスラム系少数民族ロヒンギャの難民問題を抱えるミャンマーについて「多くの人々が暴力に傷ついている」と述べ、怒りや報復に身を委ねず、「許しと慈悲」で応じるべきだと説いた。

29日、ミャンマー最大都市ヤンゴンでのミサに集まった信者の間を回るローマ法王フランシスコ

午前8時、法王の到着とともに鐘の音が鳴り始め、会場に集まった信者は静かに旗を振って法王を迎えた。法王は信者たちの間に設けた通路を車でゆっくりと通り、人々に手を振った。

キリスト教徒が多い北部カチン州から「昨夜ヤンゴンに来た」という女性、ナンさん(40)は「歴史的な出来事」と興奮気味に語った。ロヒンギャ問題について聞くと「法王は人々を民族で区別しない。問題は解決されると信じている」と話していた。

法王は28日、首都ネピドーでアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相と会談後に演説。スー・チー氏が目指す「平和と和解」への困難な道のりは「正義と人権の尊重がなくては進まない」と語りかけ、ミャンマーに国際社会との協調を促した。一方、多数派の仏教徒らが反感を抱く「ロヒンギャ」の民族名には言及せず、国民感情にも配慮した。

法王のミャンマー訪問は歴代法王として初めて。29日午後には地元の仏教指導者やカトリック教会関係者と会談。30日には2カ国目の訪問先となるバングラデシュの首都ダッカに移る。12月2日までの滞在中には、ロヒンギャ難民とも面会する予定だ。

14年のミャンマーの国勢調査によると、全人口に占めるキリスト教徒は6.2%。カチン州やチン州など少数民族の地域に多い。

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