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ACL優勝の浦和、サッカー新時代を切り開こう
サッカージャーナリスト 大住良之

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2017/12/1 6:30
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サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で浦和が10年ぶり2回目の優勝を飾り、12月6日にアラブ首長国連邦(UAE)で開幕するクラブワールドカップに出場する。

10年ぶり2度目のACL優勝を果たした浦和とサポーター=共同

10年ぶり2度目のACL優勝を果たした浦和とサポーター=共同

サウジアラビアのアルヒラルを相手にした決勝戦。第1戦は11月18日、サウジの首都リヤドで行われ、浦和は7分にFWラファエルシルバが挙げたゴールで1-1の引き分け。1週間後の25日に埼玉スタジアムで行われた第2戦は、またもラファエルシルバがゴールを決め、1-0で勝ちきった。

第1戦は早々と先制したものの、その後の浦和は左サイドを崩されて再三決定的なピンチを迎えた。GK西川周作のビッグセーブ連発でなんとかしのいだものの、37分にまたも左サイドを破られ、相手エースのFWハルビン(シリア代表)に同点ゴールを許した。浦和は後半左サイドの守備を修正、後半は半ばからアルヒラルの動きが落ちたこともあって1-1のまま逃げ切った。

そして25日の第2戦。堀孝史監督は第1戦と同じ先発メンバーを送り出した。戦術的な変更によって左サイドの問題を完全にクリアし、相手にボールを支配されたもののほぼ安定した試合ぶりだった。0-0のままでも優勝だったが、88分、MF武藤雄樹のパスを受けたラファエルシルバが相手のマークをブロックしながら抜け出し、ペナルティーエリアに入ったところで右足を振り抜くと、ボールはバーの下側に当たりながらゴールネットに突き刺さった。

堀監督の采配は見事だった。第1戦は通常通りの4-1-4-1システムで戦ったが、第2戦は4-2-3-1システムに変更し、MF長沢和輝をワントップのFW興梠慎三のすぐ近くに配して相手守備ラインへの圧力を高めた。そして第1戦の前半に壊滅的だった左サイドも、ラファエルシルバのポジションを修正し、ボランチの一人が助けることでほとんど突破を許さなかった。

堀監督の采配は見事だった=共同

堀監督の采配は見事だった=共同

アルヒラルは高い個人技を持った選手をそろえ、なかでもMFダウサリが危険極まりない存在だったが、2、3度あった大きなピンチも、全員の集中した守備でしのぎきった。

日本の優勝3回目、韓国に次ぐ

今季の浦和はACLで14試合を戦い、8勝2分け4敗。ホームでは7戦全勝だった。決勝戦には5万7727人のサポーターが詰めかけ、圧倒的なパワーで声援を送った。その声援を「集中力」という力に変換し、90分間を無失点でしのぎきったのが、この日の浦和だった。

ACLでの日本のクラブの優勝は2007年の浦和、08年のG大阪に次ぎ3回目。これまでの15回大会中、最多優勝は韓国の5回だが、日本はそれに次ぐことになった。そのほかはサウジと中国が2回ずつ、UAE、カタール、オーストラリアがそれぞれ1回となっている。

07年、08年とACL連覇を飾ったJリーグ勢だったが、09年に大会のフォーマットが大きく変えられたころから苦しくなった。

08年までは1カ国から出場できるのは2チームまでで、そのほかに前年チャンピオンが出場していた。しかし09年以降は1カ国から最多4クラブが出場できるようになり、東地区では多くのグループが日本、韓国、中国、オーストラリアの4カ国のチームで占められるようになった。勝ち点を計算できる相手がいなくなり、以後は苦戦が続いて今年まで決勝進出チームさえ出なかった。

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