2017年12月12日(火)

未来面「世界を変えよう。 」

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 日本経済新聞社は、読者や企業の皆さんと一緒に日本の課題について考え、議論する「未来面」をスタートしました。今期のテーマは「世界を変えよう。」 革新的なアイデアをお寄せください。企業のトップが選んだ優れたアイデアは新聞紙面や日経電子版で紹介します。アイデアの投稿はこちらから。
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あなたが考える理想の小売業の姿は何ですか
井阪隆一 セブン&アイ・ホールディングス社長 経営者編第7回(12月4日)

未来面
2017/12/4 2:00
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 皆さんはセブン&アイグループのお店に1日何人のお客様がいらっしゃると思われますか。

 答えは約2200万人(人口の約17%)です。これだけたくさん来店し、しかも、そのお客様は日々変化し続けています。かつてのコンビニは「若者のお店」と言われていましたが、現在のセブンイレブンでは50歳以上のお客様の比率が40%を超え、最大の顧客層です。全体の来店客の男女比では女性が47%にもなっています。

 当然、商品も変化し続けています。冷凍食品やフライドチキン、おでんなどの売り上げは10年前より大幅に増えています。お客様の層が広がり、コンビニの利用方法が変化しているのです。セブンイレブンでは今、創業以来約40年間基本としてきた売り場レイアウトの変更に着手するなど、よりお客様にとって必要な商品やサービスを提供するべく努力中です。

 そこで、すべての読者の方に「あなたの考える理想の小売業の姿は何ですか」と問いかけたいと思います。お客様の立場や目線で「理想の流通サービスを実現するには、どんな機能やサービスが必要なのか」「セブン&アイのインフラをこんな風に使えば、もっと便利なサービスを実現できる」といった、未来の流通サービス像を描いていただきたいと思います。

 私たちにはコンビニ、スーパー、百貨店、専門店、金融など多彩な業態があり、グループ全体で2万店を超す国内店舗網、ネット通販サイト「オムニセブン」などのEコマース、全国に構築してきた物流体制や専門工場のネットワーク、そして数多くの自治体との連携などがあります。これらをもっと有機的に結びつけていくことでさまざまな可能性が広がります。

 例えば、11月からセブン&アイ・ホールディングスアスクルと組み、生鮮食品のネット通販を東京都内の一部で始めました。これは仕事や家事に忙しい女性を主な客層に、イトーヨーカ堂などで取り扱う生鮮食品やプライベートブランド商品を宅配します。交流サイトの普及、IoTの進展なども見逃せません。もはや実店舗とネットは境目なくつながっています。

 流通サービス業を取り巻く大きな変化に対応し続けるため、私たちは常にお客様から学び、新たな挑戦を続けていきます。赤ちゃんからお年寄りまで、よりいっそう便利にご活用いただける新たな流通サービスを生み出していきます。そのためには商品、サービス、店舗や売り場のあり方など、すべてのお客様の「いまのニーズ」や現状へのご不満に、謙虚に耳を傾けてまいります。いろいろな結びつきを視野に入れた革新的なアイデアを期待しています。

井阪隆一 セブン&アイ・ホールディングス社長の課題に対するアイデアを募集します。投稿はこちらから

■編集委員から 日本ではかつて、商業の社会的地位が必ずしも高くはない時代がありました。しかし今や個人消費が日本経済の約6割を占めています。商業の存在感と機能は日に日に高まっており、無くてはならない社会インフラとして定着しました。例えばコンビニエンスストアでは商品やサービスを扱うだけでなく、一部の税を納付できる場所として、国や自治体の機能を代行するまでに至っています。

 商業は「変化対応業」とも呼ばれ、消費者のニーズや社会の変化に合わせてその姿や機能を変えていく使命を帯びています。完成形はありえません。不完全だからこそ、より生活者の思いに近づこうと日々努力をしているのです。セブン&アイ・ホールディングスの井阪隆一社長が語る「お客様に学ぶ」という姿勢を読者の皆さんはどう感じるでしょうか。有益なアイデア、ヒントが多く寄せられることを期待します。老若男女の力でイノベーションを巻き起こしましょう。(編集委員 田中陽)

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