2018年7月23日(月)

岸和田市長「自民推薦得るため」 自民関係者に200万円

2017/11/27 21:30
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 2013年11月の大阪府岸和田市長選を巡り、信貴芳則市長(56)が27日、記者会見し、自民党の推薦を得るため同党関係者に現金200万円を提供したと明らかにした。この関係者も同日記者会見し、現金は自民党の神谷昇衆院議員(比例近畿)に渡したと説明したが、神谷氏側は事実関係を否定している。信貴氏は政治資金として処理しておらず、専門家は政治資金規正法などに抵触する疑いもあると指摘する。

 「『おれのところであんばい(いい具合に)しちゃる』という人が現れ、委ねた。自民党の推薦を得るためだった」。同日午後、岸和田市内で開かれた記者会見。26日に再選を果たしたばかりの信貴氏は終始硬い表情を崩さず、自民党関係者への現金提供を認めた。

 信貴氏の説明によると、自身を含む2人の自民市議が市長選への出馬の意向を固め、13年9月ごろ、自民党内の会合で自身は推薦を受けられないことがいったん決まった。しかしその後、当時支持者だった男性から資金提供を持ちかけられ、2回に分けて計200万円を渡したという。

 現金の趣旨について、信貴氏は「自民党の推薦」が目的だったと説明。「個人ではなく、政党に渡る金だと思っていた」としたが、最終的な資金の提供先については「わからない」「彼に委ねていた」と繰り返した。

 この男性は建設会社役員で、同党岸和田支部組織部長の日田孝志氏(55)。日田氏も同日、記者会見し、信貴氏から市長選前の13年10月、現金200万円を受け取り、同市を含む同党大阪府第18選挙区支部長の神谷氏に渡したと証言した。

 そのうち100万円は、13年10月4日、堺市内の料亭で「封筒を座布団の下に入れ、神谷氏に渡した」とし、同30日にも大阪市内のウナギ店でさらに100万円を渡したという。

 神谷氏の事務所は、信貴氏から日田氏を介して神谷氏に現金計200万円が渡ったとする日田氏の証言内容に対して「指摘の事実はない」と否定している。

 信貴氏は翌11月の市長選に自民などの推薦を受けて初当選した。

 一連の現金の支出は、信貴氏が13年12月に市選挙管理委員会に提出した選挙運動費用収支報告書や、13年の関連政治団体の政治資金収支報告書には記載されていない。不記載の理由について、信貴氏は「急な出馬で忙殺され、失念していた」と釈明した。

 政治とカネの問題に詳しい岩井奉信・日本大教授(政治学)は「収支報告書への不記載は政治資金規正法に抵触する可能性が高い」と指摘。一方で、「党内で推薦を得るために現金を渡しただけでは、公職選挙法が禁ずる当選を目的とした買収行為とまでは言えない。現金のやり取りの際に、票の取りまとめなどを依頼する趣旨が含まれていたかどうかが問題になる」と話している。

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