2019年2月19日(火)

中国当局、台湾半導体統合を承認 ASEとSPIL
中国・紫光に株売却、審査で取引か

2017/11/27 23:00
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【台北=伊原健作】半導体封止・検査の世界最大手、日月光半導体製造(ASE)と同業の●(いしへんに夕)品精密工業(SPIL)の経営統合が、2018年5月にも実現する見通しになった。24日に独占禁止法に基づく審査を行っていた中国商務省が統合を承認。ただSPILは同時に中国半導体大手に現地子会社の株式の一部を売却すると発表。審査通過の背後に取引があったとの観測が出ている。

両社は16年5月に経営統合で合意し、各国での審査などの手続きを開始。ただ顧客が多い中国で審査を手掛けた同国商務省は、審査期限間近だった17年6月に突然2社に計画の再提出を要求。審査期間を延長すると通達した。業界では中国国有半導体大手、紫光集団が商務省に働きかけて妨害しているとの見方が浮上し、業界では統合の実現可能性が疑われていた。

24日午後に商務省は統合を承認したが、その夜にSPILは中国・蘇州の工場の株式の約3割を紫光へ約10.3億元(約170億円)で売却すると発表。審査承認の背後で取引があったとの見方が出ている。

紫光は15年の米半導体大手、マイクロン・テクノロジーへの買収提案と、ウエスタン・デジタルへの資本参加がいずれも米規制当局の調査などが壁となり頓挫した。その後も政府の後押しを受け、M&A(合併・買収)で先端技術を吸収する方策を模索していた。

SPILは当初、ASEから受けた買収提案に反発。紫光の出資を受け入れる防衛策を打ち出した。ただ台湾当局が行う中台間のM&A(合併・買収)審査が難航し、紫光からの出資案を断念してASEとの統合に切り替えた経緯がある。

ASEによると、18年2月に臨時株主総会で株主から統合の承認を得て、5月末にも両社で持ち株会社を設立する。ただ中国商務省は「(統合は)市場の競争や顧客の選択を制限し、最終的に消費者の利益を損なう可能性がある」として条件も付けた。

両社は統合後も24カ月間は2社が独立して事業運営し、市場内で競争関係を保たなければならない。顧客に合理的な価格を提示することなども細かく定められた。定期的に商務省に報告する義務もあり、手足を縛られる可能性がある。

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