大飯原発、18年1月以降再稼働へ 福井知事同意
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関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県)が2018年1月中旬以降、順次再稼働する見通しとなった。福井県の西川一誠知事は27日午前、再稼働に同意を表明した。世耕弘成経済産業相に同日伝えた。地元の同意手続きは完了し、関電は火力発電用の燃料費削減など収益改善効果を見込み、電気料金を再び下げる方針だ。

関電は原子炉の起動に向け、12月上旬にも燃料の装荷を始める。順調に進めば3号機は18年1月中旬、4号機は同3月にも再稼働する。
西川知事は同日の記者会見で「原発を再稼働させる国の方針を受け、地元として安全対策は必要だが、地域に役立ち日本にとって意味のあること」と、同意した理由を説明した。懸案となっている、使用済み核燃料の中間貯蔵施設の県外立地に関しては「使用済み核燃料の県外立地に対する(関電の)態度などを、総合的に判断した」と述べた。
大飯原発の再稼働は13年9月に3、4号機が停止して以来となる。2基の出力はいずれも118万キロワットと関電の原発では最大規模。消費地の関西圏での電気料金引き下げとともに、地元福井県には関連の雇用や交付金がもたらされるなど経済効果が大きい。
再稼働すれば、新規制基準下での再稼働炉(定期検査中を含む)は4カ所7基となる。
西川知事は今月23日に関電の岩根茂樹社長、同26日に世耕経産相と相次ぎ面談。岩根社長からは中間貯蔵施設の県外立地について「18年中に具体的な計画地点を示す」との説明を受け、世耕経産相からも同施設の具体化に積極的に取り組む約束を取り付けた。