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思い出の品返却、継続へ寄付募る 陸前高田の団体

東日本大震災で津波被害に遭った岩手県陸前高田市で、がれきの中から見つかった写真やトロフィーなど「思い出の品」を返却する事業が22日、終了した。市の補助金が打ち切られるためで、業務を請け負ってきた団体は事業継続を目指し、寄付やクラウドファンディングで資金集めを図る。

「三陸アーカイブ減災センター」の事業所を訪れた村上勝也さん(右)に、写真を返却する秋山真理代表(22日、岩手県陸前高田市)=共同

「あー、あった」。11月上旬、広さ12畳ほどのコンテナで、女性(38)が声を上げた。棚には写真やプリントシールが入るアルバムが並ぶ。女性は津波で自宅が全壊し、今も仮設住宅に暮らす。捜しあてたプリントシールには、犠牲になった友人が写る。「懐かしい気持ちでいっぱい」と声を詰まらせた。

陸前高田市は2011年度、国の補助金を使ってこの事業を始めた。今春からは市の予算約700万円で継続し、一般社団法人「三陸アーカイブ減災センター」(同県釜石市)に任せてきた。しかし「財政状況が厳しい」として予算が確保できなくなった。

現在もコンテナや倉庫に、写真約7万2千枚、物品約2500点が残る。センターの秋山真理代表は「最近になって、ようやく写真を捜す気になった人もいる。離れ離れになった友人のために、捜す人も絶えない」と事業の必要性を訴える。

センターは東京や仙台市など県外でも写真返却会を開き、陸前高田市内の美容院にアルバムを置くなど、人の目に触れる機会をつくってきた。

22日も秋山代表は、次々に訪れる人への対応に追われた。同市の無職、村上勝也さん(75)は「これまで写真を100枚以上見つけてもらった。津波で何もかも流されたからうれしいよ」と笑顔。秋山代表は「まだまだ需要はある。クラウドファンディングなどで取り組みを続けたい」と話した。

問い合わせは同センター(電話0192・47・4848)まで。〔共同〕

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