脱メタボで汗流す おじさん銘柄に妙味(藤野英人)
レオス・キャピタルワークス社長兼最高投資責任者

プロのポートフォリオ
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2017/11/28 5:40
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「私たちが『きれいなおじさん』と呼ぶ銘柄は、経営陣の新しい発想によって改革を進めたり、ROE向上に取り組んだりしている」

「私たちが『きれいなおじさん』と呼ぶ銘柄は、経営陣の新しい発想によって改革を進めたり、ROE向上に取り組んだりしている」

今年もあと1カ月となりました。昨年の今ごろはトランプ米大統領の誕生を手がかりとした「トランプラリー」があったわけですが、そこからの1年間を振り返ってみると、北朝鮮問題という地政学リスクをはらみつつも日本株は全体として堅調だったといえるでしょう。

なかでも私たちのポートフォリオで健闘していた銘柄群があります。それは何かイノベーションを起こして急成長を遂げている新興企業というわけではありません。古くから存在していて安定性はあるものの、面白みがないとして放置されていたような企業です。

■「きれいなおじさん」を目指す企業

どうしてでしょう? 実は、時代に合わせて変化して生まれ変わったように成長を遂げているケースが見受けられるのです。それを私たちは「きれいなおじさん」銘柄と呼んでいます。

身体に悪そうなものばかりを食べて、タバコをスパスパ吸い、お酒もガンガン飲んでクダを巻いているようなおじさん、結構いますよね。若い頃はともかく、いい年になっても続けていてはとても不健康です。これを「メタボなおじさん」としましょう。

これに対し、「きれいなおじさん」はジムに通って汗を流して肉体改造を進めたり、加齢臭をなくすせっけんを使ったりして爽やかさを醸し出している小ぎれいなおじさんをイメージしていただくといいでしょう。

会社にも同じことがいえます。日本の株式市場には「メタボなおじさん」銘柄がたくさんありました。歴史ある企業で、資産もそこそこ保有しているものの、新規性には乏しく、投資家向け広報(IR)には後ろ向き。旧態依然とした「昭和のおじさん」のようなイメージの企業です。

おそらく上場企業の3分の1くらいがこれに該当するでしょう。株価純資産倍率(PBR)が1倍を割り込んでいる(つまり保有する資産の価値よりも株価が低く評価されている)ような、鳴かず飛ばずの銘柄は多く存在します。

一方、「きれいなおじさん」銘柄は、経営陣の新しい発想によって生産性を高めるための改革を進めたり、自己資本利益率(ROE)向上に取り組んだりしています。私の実感では、古い「メタボなおじさん」銘柄のうち、1~2割ほど、社数にして100~200社は「きれいなおじさん」を目指そうとしていると思います。

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