2017年12月15日(金)

高機能除雪車開発へ 国交省 作業員の高齢化で省力化図る

社会
2017/11/22 19:50
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 国土交通省は高機能除雪車の開発に乗り出す。全地球測位システム(GPS)を使って車の位置をきめ細かく把握し、道路上の障害物や車線をセンサーで感知して運転手に知らせる。除雪作業は運転手と、周囲の状況を確認する見張り役の2人体制で当たっているが、作業員の高齢化が進み人材確保が課題になっている。見張り役の作業を機械化させ、作業の省力化につなげる。

山間部ではロータリー除雪車での除雪が欠かせない(国土交通省提供)

山間部ではロータリー除雪車での除雪が欠かせない(国土交通省提供)

 開発する除雪車は、2018年度に本格的な運用を予定している準天頂衛星「みちびき」の測位データを前倒し利用する。みちびきは数センチ単位の精度で車と周辺の位置関係を把握できる。ガードレールをはじめ雪で見えにくい障害物との距離を運転席のモニターに表示し、作業に危険が伴う場所を警告する。

 またレーザー測量で道路の凹凸や道路脇の斜面の形状をあらかじめ詳しく把握し、データを除雪車に読み込ませることで自車の位置把握機能を高める。除雪した雪を排出するのに適切な場所の確認など、従来は人が担っていた作業を機械化する。

 国交省は18年度からマンホールや交差点など段差があり、歩行者が行き交う一般道でも実用化に向けて実験を実施。位置情報の精度などの課題を検証し、数年内の実用化を目指す。将来的には自動ブレーキなどの自動運転技術を搭載することを検討している。

 除雪車の操作には、積雪で見えにくい障害物の回避など熟練した技術が必要となる。しかし除雪車の作業員のうち、61歳以上の人の割合が1998年の3%から、2015年には19%まで増加し、高齢化に伴う人手不足が懸念されている。

 現状の除雪車は2人での作業が大半だが、障害物を探知する機能を搭載して作業負担を減らし、将来的には1人で作業できるようにしたい考えだ。同省国道・防災課の担当者は「作業者の高齢化が進む中、最先端技術を活用し除雪作業の効率化を進めたい」と話している。

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