2018年9月19日(水)

メガソーラー、外資が席巻 初の売電入札で安値連発

2017/11/21 20:30 (2017/11/21 23:08更新)
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 経済産業省は21日、新設する大規模太陽光発電所(メガソーラー)から買い取る電気の価格を決める入札の結果を発表した。入札は今回が初めてで、最安値は2016年度の売電価格を3割下回る。落札事業者の半数は外資系企業。電力を高値で買い取る制度の見直しで、国内市場でも安い部材を調達できる海外勢の攻勢が強まる。

カナディアン・ソーラーの日本法人が熊本県に建設したメガソーラー

 政府は事前に決めた価格で電力会社が電力を一定期間買い取る固定価格買い取り制度(FIT)を改定。発電出力2千キロワット以上のメガソーラーを新設する事業者が、希望する売電価格を提示する制度を導入した。示した価格が安い事業者から電力を販売できる。

 今回は8社が落札した。9案件のうち最安値は1キロワット時当たり17円20銭で、最高値は21円だった。FITが始まった12年のメガソーラーの売電価格の40円や、16年度の24円から低下した。

 落札企業のうち4社を外資系が占めた。中国にパネルの製造拠点を持つ、カナダの太陽光パネル世界大手カナディアン・ソーラーの傘下企業もその1社。日本法人のジェフ・ロイ社長は「パネル製造から発電所の建設と保守管理まで手掛けることで、コストメリットを出せる」と語る。

 韓国のパネル大手ハンファQセルズ系企業も名を連ね、スペインの太陽光発電事業者エクセリオの傘下企業も落札。「18カ国で発電所を造り、パネルなど部材をまとめて安く調達できる。他国の売電価格が10円台前半となるなか、日本の価格はまだ高い」(エクセリオ日本法人)

 海外勢の強気の背景にあるのは、割安なパネルの活用による価格競争力の高さだ。事業費の半分ほどを占めるパネルは、海外製が日本メーカーの製品より3割ほど安い。経産省によると、1キロワットあたりの事業費は約30万円と、欧州の2倍の水準という。

 日本企業の間でも割安な海外製パネルの採用が増えている。最安値で落札した発電事業者のHINA(千葉市)は、中国製のパネルを使用。今回落札した日本企業も大半は海外製を使うとみられ、日本のパネルメーカーへの恩恵は乏しい。

 FITは再生可能エネルギーの普及を目的に始まり、当初は売電価格を高く設定した。そのためメガソーラーの建設が相次ぎ、電気料金への転嫁を通じた国民の費用負担が増加。政府は是正のため入札制度の導入に踏み切った。

 今回の入札の募集規模は総出力50万キロワットだったが、落札企業の総出力は約14万キロワットにとどまった。採算が合わないとして、日本企業の多くは入札を見送ったもよう。経産省は18年度から入札を年2回実施する予定だ。

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