2018年1月20日(土)

「ごみの推計量過大」検査院指摘 森友土地問題

2017/11/21 12:14
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 学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題を調べていた会計検査院が、約8億円の値下げの根拠となったごみの推計量が過大だったとの検査結果をまとめたことが21日、関係者の話で分かった。売却に関与した財務省などには撤去費用に関する文書や学園側との交渉記録が一部しか残されておらず、検査院は文書管理の改善を求める見通し。

学校法人「森友学園」が小学校開設を目指していた大阪府豊中市の国有地(7月)=共同

学校法人「森友学園」が小学校開設を目指していた大阪府豊中市の国有地(7月)=共同

 検査院は今年3月、参院の要請を受けて検査を実施しており、近く結果を報告する。

 森友学園は2015年5月、小学校用地として大阪府豊中市の国有地の定期借地契約を財務省近畿財務局と締結。その後学園は「地下9.9メートルまでごみが埋まっている」と報告するとともに、土地購入の意向を示した。財務局は、委託した国土交通省大阪航空局が見積もったごみの撤去費用約8億2000万円を評価額から差し引いた約1億3400万円で売却。この値引き額が妥当かどうかが問題になっていた。

 値下げの根拠となったごみの量について、同航空局は計約1万9500トンと推計。ただ検査院が調べたところ、同航空局が推計の範囲とした場所の中には、ごみのない地点が含まれているなどとして、約1万9500トンよりも量が少ないとの結果が出たという。

 財務省は検査院に対し「学園側との交渉経緯を記録した文書を廃棄したため具体的な内容は分からない」と説明。ごみの処分単価に関する文書や、国と学園とのやりとりの記録が廃棄されており、正確な計算はできなかったという。

 この結果、検査院は適正な値引き額については言及しない見通しで、文書の保存のあり方について改善を要求するにとどめる。

 森友学園をめぐる問題は安倍晋三首相の昭恵夫人が開設予定の小学校の「名誉校長」に一時就任していたことが表面化した。政治家の関与や官僚の忖度(そんたく)が値引きなどにつながったのではないかと野党が厳しく追及。

 学園の前理事長、籠池泰典被告(64)らは小学校建設に絡む国の補助金や幼稚園運営に対する大阪府と大阪市の補助金をだまし取ったなどとして、大阪地検特捜部に詐欺罪などで起訴された。文書廃棄をめぐっても市民団体が財務省が学園との交渉記録を廃棄したのは公用文書等毀棄罪に当たるとして当時の財務省幹部を刑事告発。検察当局が捜査している。

 森友学園は17年3月に小学校の設置認可申請を取り下げており、小学校は開校していない。

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