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米「テロ支援国再指定」 中朝協議進まず決断

21日に追加制裁発表へ

【ワシントン=永沢毅】トランプ米大統領が20日、北朝鮮を「テロ支援国家」に再指定した背景には、中国と北朝鮮の立場の違いを埋められなかった中朝協議がある。今回のタイミングは中国特使が北朝鮮から帰国した直後。中朝協議の結果を受けて、核・ミサイル開発にこだわる北朝鮮の姿勢に大きな変化がみられないと判断し、最終決定を下した。米国は21日に追加制裁を発表する予定で、さらなる圧力を北朝鮮にかける考えだ。

米政府高官は3~14日のアジア歴訪のさなか、「歴訪を終えるまでに、トランプ氏が再指定の是非を決める」との見通しを示していた。中国が共産党中央対外連絡部の宋濤部長を習近平(シー・ジンピン)総書記(国家主席)の特使として17~20日に北朝鮮に送ると公表したのは15日昼ごろ。トランプ氏が帰国した数時間後だった。

トランプ氏はその半日後に出した歴訪を総括する声明で、テロ支援国家を巡る判断にはあえて触れなかった。北朝鮮との対話を重視する中国のメンツを立て、特使の動向を見守る姿勢を示した。ただ、従来の特使なら実現していたはずの最高指導者である金正恩(キム・ジョンウン)委員長との会談は今回は見送られたもようで、核問題を巡る中朝の隔たりを印象づけるに終わった。これがトランプ政権の決断を最終的に後押しした。

テロ支援国家への再指定は、オバマ前政権も検討したことがある。2010年3月に韓国の哨戒艦が沈没した事件や、14年末のソニーの米映画子会社に対する北朝鮮のサイバー攻撃が起きた時だ。だが、いずれも「国際テロ行為を繰り返し支援している」との要件を満たしていないとして見送られた。

米政権内には、2カ月にわたって北朝鮮が挑発行為を控えている点をとらえ、再指定によって北朝鮮を刺激しないほうが得策との意見もあった。

にもかかわらず再指定に踏み切ったのは、北朝鮮への包囲網づくりを主導する決意を改めて内外に示す狙いだけではない。特使派遣にあたって配慮した中国に対し、北朝鮮への締め付けに本気で取り組むよう促すメッセージでもある。

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