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歴史的株高を聞く(上)「脱デフレで3万円乗せも」

2017/11/21 17:00
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日経平均株価は7日に1992年1月以来、約26年ぶりの水準を回復した。足元は乱高下が続くが、なお高値圏にある。日本企業の評価はどう変わったのか。歴史的な株高の背景や今後の展望などについて市場関係者に聞いた。

「金融や自動車株などに注目」 英ポーラー・キャピタルのジェームス・ソルター氏

――日本株は約26年ぶりの高値を付けました。

英ポーラー・キャピタルのジェームス・ソルター氏

英ポーラー・キャピタルのジェームス・ソルター氏

「日本企業は2008年のリーマン・ショック後、ダイエットに励んだ。コスト削減で損益分岐点比率を劇的に下げ、稼ぐ力を高めた。日本株の予想PER(株価収益率)は約15倍と、20倍程度の米国株より割安。収益の裏付けがありバブルではない」

「この3~4年で日本株の保有主体は変わった。日銀や年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が買いの手を広げる一方、海外投資家の存在感は下がったと感じる。外国人ではなく国内勢の影響力が増し、株式市場を動かす構図をみるのは私の経験で初めてだ」

――今後の注目点は何ですか。

「18年は日本のデフレ脱却が世界で最重要なイベントになるかもしれない。消費者物価や単位労働コストは既に前年比プラスで、需給ギャップにも明るさが見えてきた。人々のマインドセットの変化には時間がかかるものの、脱デフレが投資や不動産購入などを喚起し、アニマルスピリッツ(血気)が動き出す期待がある」

「金融と不動産株に注目している。銀行株はPBR(株価純資産倍率)でみて歴史的に割安だ。自動車株にも注目したい。見渡せば多くの投資家が『米テスラ買い・トヨタ自動車売り』のようだが、日本勢は電気自動車(EV)開発へ高い技術と資金力があり、財務も健全だ」

――アベノミクスをどう評価していますか。

「第1幕は終わった。自己資本利益率(ROE)の改善に向けた取り組みなど、企業の意識改革に効果があった。第2幕の成否は、経済政策と憲法改正の綱引きにかかっている。もし安倍晋三首相が憲法改正よりも脱デフレや経済成長を重視した政策運営を進めるなら、アベノミクスは成功に向かうだろう」

――日本株の展望は。

「18年の1株あたり純利益は10%増え、日経平均は最低10%上げるとみる。18年末までに2万4000円、公式に脱デフレとなれば2万5000~2万6000円まで上昇余地がある。今後3年でみれば、3万円乗せも不可能と思わない」

(聞き手はロンドン=篠崎健太)

 日本株の調査・投資歴28年のベテラン。英シュローダーなどを経て2001年入社。10月末時点で15億ドル(約1700億円)規模の日本株運用を指揮する。52歳。

「資本効率改善なお不十分」 米ファースト・イーグルのマシュー・マクレナン氏

 ――日本企業をどう見ていますか。

米ファースト・イーグルのマシュー・マクレナン氏

米ファースト・イーグルのマシュー・マクレナン氏

「日本経済の回復で企業収益が伸び、配当や自社株買いに積極的になったことを評価している。米IT(情報技術)企業が破壊的な革新を起こすのに対し、日本企業は技術や商品を継続的に改善することで革新を起こしている」

「それは世界で注目されるロボットなどのファクトリーオートメーション(FA)分野などに見て取れる。日本企業は自身の価値に気づかないことが多く、株式市場では過小評価されがちだ。貸借対照表(バランスシート)が健全で、キャッシュ創出力の強い企業は多く、割安株に投資する我々には魅力的な市場だ」

――どのような企業に投資していますか。

「業界内で競争優位にあり、フリーキャッシュフロー(純現金収支)などの観点で企業を選別している。FAが好調なファナックや半導体製造部材が伸びているHOYAなどが投資先だ」

「ただ、最近の上昇でFAなどの景気敏感株は過熱気味だ。ここ1年はKDDINTTドコモなど、景気変動の影響を受けにくい銘柄を買い増している。大手3社に集約され、収益が安定する損保にも投資している」

――日本株のリスク要因や企業の改善点は。

「1つは世界経済だ。中国では共産党大会が終わり、景気が減速する懸念がある。日本経済は原油安の恩恵を受けてきたが、原油価格の上昇が打撃となる可能性がある。日本企業は変わったとはいえ、自社株買いなどで資本効率を高める取り組みはなお足りない」

(聞き手は花田幸典)

 米ゴールドマン・サックスなどを経て2008年に入社。世界各国の割安株に投資するバリュー投資の責任者。長期投資家で基本的に株式を10年以上保有する。48歳。

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