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目標を明確にして打つ スコアメークの掟

 元・日大ゴルフ部のキャプテンで、現在はゴルフ工学研究所所長。スコアメークに苦しむゴルファーを救いたいと日夜ゴルフを研究している久富章嗣さん。ここ数年はアマチュアの悩みを知りたいと左打ちをやってきた。そんな久富さんが100の壁、90の壁にぶち当たっているアマチュアに、スコアをよくする秘伝を10カ条にして授けてくれた。この掟(おきて)を頭に入れてからラウンドすれば「あら、不思議」の効果満点だ。(日本経済新聞出版社「書斎のゴルフ VOL.36」から)

──今回はスコアメークがテーマです。改めていうまでもなく、久富さんのレッスンは常にこのスコアメークという命題が底流にあります。たとえば、見栄えのいいスイング、あるいは飛距離が出ても、それがスコアに結びつかないのでは意味がないというようなことです。そうですよね。

久富 その通りです。ゴルフというのは一発の美技を求めてはいません。5割、6割の出来のショットをつないでいくものなのです。ボビー・ジョーンズやジャック・ニクラウスのような名手でさえ、納得いくショットは1ラウンドに2発くらいだというほどですから。

──よく例に出されるのが、2オン2パットも3オン1パットも同じパーだということ。どちらもスコアカードには4としか記録されず、ショットの内容は関係ないということでした。まあ、我々はパーではなく、ボギー、ダブルボギーと置き換えたほうがいいのですが。これが実は、個人的には非常に役立った考え方です。目からウロコが落ちたといってもいいくらいです。

久富 パーを基準に考えていると、ボギーになったときに、ミスをしてしまったと落ち込んでしまうわけです。ですが、よく考えてみてください。全ホールがボギーで90なわけです。ですが、90を切りたいと思っているレベルのゴルファーならパーの1つや2つは取れる実力はあるはずです。ですから、ボギーを基準にプレーをしていれば90を切れるものなのです。100切りのレベルであれば、ダブルボギーを基準にプレーしていけばいいのです。

──私も、今だからその考えが正しいと言い切れます。しかし、当初は違和感がありました。

久富 皆、そうですよ。パーを狙って、失敗した結果のボギー、ダブルボギーであって、最初からボギーを狙うなんてあり得ないという考え方が一般的です。

──久富さんとは長い間、取材とラウンドを続けているわけですが、ボギーを基準とするということのほかに、ショットにおいては、アイアンによる転がしのアプローチ、2番手アップのフルスイング、簡単にフックが打てるようになったというのが目からウロコの出来事でした。もう私の目にはウロコが何枚あるのでしょうかね。そして、それに匹敵するのが、今日実践した、ロングホールの2打目は7番アイアンを使うということです。

久富 そんなに驚きましたか。

──そうですよ。考えもしませんでした。例えばティーショットを林に打ってしまったとか、深いラフから打たなければならないというときには7番、あるいはそれ以下のクラブを使うこともありますが、フェアウエーからですからね。

久富 ロングホールの2打目には、皆さん、フェアウエーウッドを使うことが多いと思います。ですが、思い返してみてください。それでうまくいった確率はどれくらいでしょうか。かなり低いと思いますよ。フェアウエーウッドを持つと、まず距離を出さなければならない、いや、距離をほしがるといったほうが適切でしょうか。そして距離が出る分、曲がったときにトラブルになるケースが多いですね。つまり、距離と曲がりという2つの不安を抱えてのショットとなるわけです。そういう不安をなくすにはどうするかと考えた結果が、7番アイアンを使うということです。

──もっと早く教えてほしかったです。勝負は3打目で、という一言でもよかったです。2打目の刻みの言い訳というか、理由づけになりますからね。

久富 2打目で勝負するよりは、ひとまずグリーンに近づいておく。そうすることで3打目がやさしく感じられるようになります。もちろん、4打目勝負になってもいいわけです。

(文:山田誠 協力:浅見ゴルフクラブ)

 続きは「書斎のゴルフ」本誌をご覧ください。 
 久富章嗣(ひさとみ・あきつぐ) 1951年生まれ。日本大学ゴルフ部では主将を務め、アマチュアとして全英オープン予選出場の経験を持つ。独自のゴルフ理論を展開し、これまでに多くのアマチュアをシングル入りさせている。全国に厚い信奉者がいるアマチュア向けレッスンの実力者。
「書斎のゴルフ」公式ホームページはこちら。http://syosainogolf.com/index.html

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