所得税改革を提言 政府税調が中間報告案、給与所得控除を見直し

2017/11/20 13:45
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政府税制調査会(首相の諮問機関)は20日、所得税改革やICT(情報通信技術)の進展に対応した税制について中間報告案をまとめた。所得税改革では、所得を計算する際に会社員が一定額を差し引ける給与所得控除の縮小を求めた。一方、全ての納税者が受けられる基礎控除を拡大することも盛り込み、多様な働き方を税制面から後押しするよう提言した。

政府税調は同日午後の総会で中長期的な見直しの方向性として中間報告をとりまとめる。22日から始まる与党の税制調査会で2018年度の税制改正に関する具体的な議論を詰める見通しだ。

中間報告案では民泊などシェアリングエコノミーの拡大を受け、フリーランスや副業をする人が増えていると指摘。システムエンジニアなど企業に雇用されずに会社員のように働く人が全自営業者の3割に達し、「働き方の多様化を踏まえた所得計算のあり方について改めて検討が必要」とした。

柱と位置づけたのは給与所得控除や年金受給者向けの公的年金等控除などの見直しだ。給与所得控除については「実際の勤務関連経費や主要国の水準と大きな乖離(かいり)がある」と指摘した。現在は給与収入が1000万円で220万円が上限の高所得者の控除額の縮小を求めた。一方で控除額が38万円の基礎控除は拡大を提言し、サラリーマン中心の税制からの転換を求めた。

年金受給者向けの公的年金等控除については、年金以外の所得が多い人でも恩恵を受けられる点を問題視。高額所得者に限り控除の見直しが必要と提言した。

控除方式のあり方にも言及し、基礎控除などで現在の高所得者ほど控除額が大きくなる方式を見直すことを求めた。見直しの方向性として税負担の軽減額がどの所得層でも一定になる税額控除方式や、高所得者の控除額などに上限を求める方式に言及。「見直しの意義や効果について国民に理解を広げることが必要」と中長期的な議論を求めた。

ICT化の進展を踏まえ、税務手続きの電子化も進めるよう求めた。具体的には確定申告や年末調整などの手続きの電子化やマイナンバーカードやマイナポータルとの連携などを進める必要があるとした。

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