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稲葉J 実りある初陣 若手に貴重な代表経験

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2017/11/21 6:30
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 今年新設された野球の国際大会「アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」は日本が初代王者に輝いて稲葉篤紀監督の初陣に花を添えた。24歳以下または入団3年目以内の若手が中心となって編成された今回のチームは、2020年東京五輪に向けた“代表予備軍”。「勝利至上主義」を掲げ、負けられない重圧のかかる国際大会で経験を積ませるという目的は果たせたといえるだろう。

優勝を決め、ナインを迎える稲葉監督(左端)=共同

優勝を決め、ナインを迎える稲葉監督(左端)=共同

隙あらば次の塁狙う意思統一

 大会を通して目についたのは積極果敢な攻撃だ。「とにかく機動力をどんどん使っていく」という監督の言葉通り、隙あらば次の塁を狙う姿勢はチーム内で意思統一されていた。初戦の韓国戦ではラン・エンド・ヒットに敵失が絡んで先制点を挙げ、延長十回には西川龍馬(広島)が二盗を決めて田村龍弘(ロッテ)のサヨナラ打につなげた。台湾戦では外崎修汰(西武)が三盗に成功して追加点を呼び込んだ。「三盗はチャンスがあるとミーティングで話があった」と外崎。自分の判断で仕掛けていいというのがチームの基本方針だったが、「こっちが走ってほしいタイミングと選手のタイミングが合った」(稲葉監督)盗塁が多かった。

 盗塁で思い出されるのが、13年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2次ラウンドの台湾戦。九回に鳥谷敬が二盗を決めて同点に導いた場面だ。国際大会では、時としてリスクを冒してでもスタートを切れるかが紙一重の戦いを制する契機になることがある。代表経験が少ない今回のメンバーには、こうした一つ一つのプレーが血肉となっていくだけに、3試合その意識が貫けたのはプラスに働くだろう。

山川は思い切りのいい豪快なスイングで相手を警戒させた=共同

山川は思い切りのいい豪快なスイングで相手を警戒させた=共同

 一方、稲葉監督は目指す野球が「スモールベースボール」という言葉で表され、小さくまとまってはいけないと考えている節がある。伝統的に日本が得意としてきた機動力に加えて、世界で戦うには打って得点を稼ぐ正攻法も必要――。その姿勢は監督としての考え方の核になりそうだ。ツーシームなど微妙に変化する球を駆使した米国投手陣に苦戦して敗れた3月のWBCを打撃コーチとして間近に見てきたからこそ、その思いを強くしたのかもしれない。

 理想の実現には「クリーンアップを中心にどっしりとした打線」を組んでいくことが必要で、今大会で4番を任せたのがオーバーエージ枠で選出した山川穂高(西武)だった。大会前に行った5日間の宮崎合宿初日に4番起用を伝達。西武で今季途中から4番を務め、78試合出場で23本塁打と長打率の高さが監督の眼鏡にかなった。

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