2018年7月21日(土)

不正が常態化 日産の社内調査報告書の要旨

2017/11/18 0:35
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 日産自動車は17日、完成車の不正な検査を巡る社内調査の報告書を国土交通省に提出した。国交省は9月の立ち入り検査で不正を見つけ、日産に社内調査を求めていた。要旨は次のとおり。

 【不正が常態化】

 国内に6つある完成車の工場のうち、京都府の工場を除く5工場で、社内資格を持たない従業員による不正な検査が常態化していた。正規の検査員が、無資格の従業員に判子を貸して押印させ書類を偽造した例も見つかった。不正は多くの工場で1990年代から、栃木工場(栃木県上三川町)で79年から続いていた可能性がある。

 9月18日に国交省の立ち入り検査で不正検査が判明し、20日までに再発防止策を取った。しかし、その後も複数工場で無資格者が検査し続けていた。

 【試験や監査で不正】

 検査員になるために必要な座学の時間が縮められた。試験問題と答えを一緒に配ったり、教材を見ながら受験させたり、答案の提出後に間違いを直して再提出させたりといった不正があった。

 国交省などの監査の際、現場リーダーらの指示で当日に限り無資格者を検査ラインから外した。

 【人手不足が原因】

 完成検査員の特殊性を踏まえた人員配置が検討されず人手確保に特段の配慮がなかった。検査員の養成に時間がかかることを踏まえた調整もなかった。このため検査員に余裕がなかったり不足したりする状態を招いた。

 従業員は無資格での検査は法令違反と認識していたが、技能に習熟したと判断したら検査をさせていた。

 「工長」と呼ばれる現場リーダーや係長は無資格者による検査を知っていたが課長以上の管理職は把握していなかった。

 【現場と距離】

 社内ルールで決めた検査員を育てるための業務内容が実態に合っていないため、従業員らはルール自体が不合理と判断した。ルール軽視が不正の常態化につながった。

 【再発防止策】

 2017年度末までに顔認証による入出場管理を導入。全工場の完成検査員に対し再教育をしたうえ、試験で80点に達するまで補習した。

 17年度末までに検査員を85人増やす。

 一連の対策の進捗について12月以降、経営会議に毎月報告する。

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