2017年11月24日(金)

安倍首相の内外記者会見の要旨

トランプ歴訪
政治
2017/11/14 23:00
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 安倍晋三首相の14日の内外記者会見要旨は次の通り。

 【インド太平洋戦略】世界の平和と繁栄のための東南アジア諸国連合(ASEAN)の役割はますます大きくなっていく。航行の自由、法の支配はその礎だ。太平洋からインド洋にいたるこの地域を誰にでも自由で開かれたものにしていく。東アジア首脳会議でもその考え方を全ての国々と共有することができた。

 日本は自由で開かれたインド太平洋戦略を進めていく。こうした考え方に賛同してもらえるのであれば、中国を含め、いずれの国とも協力していける。航行の自由、法の支配などの基本的価値の定着をはかり、質の高いインフラの整備などにより連結性を強化する。

 【日中関係】この地域の平和と安定に向け、日本と中国が協力を深化させていく必要がある。日中関係の新たなスタート。習近平(シー・ジンピン)国家主席のこの言葉には私も同じ思いだ。経済、文化、観光、あらゆるレベルで協力を強化し、来年の日中平和友好条約締結40周年の節目にハイレベルの往来など交流を深めることで、日中関係を新たな段階へと押し上げていく。

 【一帯一路】一帯一路についてはインフラの開放性、透明性、経済性、財政の健全性など、国際社会共通の考え方を十分に取り入れることで、地域と世界の平和と繁栄に前向きに貢献していくことを期待している。日本はこうした観点から協力していきたい。

 【日中ビジネス協力】第三国での日中ビジネス協力については、ルールに基づく自由で開かれたウィンウィンの関係を築いていくことが重要だ。両国企業と対象国の発展にとって有益なものとなることを期待している。日中両国の関係者の間で食品貿易、環境、省エネ、観光のほか、一帯一路を含め、日中両国は地域や世界の安全と繁栄にどう貢献していくか、活発に議論していきたい。

 【日ロ関係】ロシアとの協力も欠かせない。プーチン大統領とは北方四島での元島民による墓参や共同経済活動など長門合意を具体的に前進させていくことで一致した。4島の帰属問題を解決し、平和条約を締結する。その大きな目標に向かって、プーチン大統領との信頼関係のうえに一歩一歩進めていく。

 【環太平洋経済連携協定(TPP)】11カ国によるTPPが閣僚レベルで大筋合意に達したことは大きな前進だ。公正なルールに基づく自由貿易体制、21世紀型の世界の経済秩序づくりに大きな一歩を踏み出した。日本はあらゆる手を尽くして、質の高い公正なルールに基づく自由貿易経済圏を世界に広げていく決意だ。

 自由貿易の旗手として自由で公正な高いレベルの経済ルールをアジア太平洋地域や世界に広げていくという我が国の力強いメッセージになった。今後できるだけ早期の発効に向けて、関係国と緊密に連携しながら議論を主導していきたい。

 【北朝鮮問題】一連の会議を通じて、最大の懸案は北朝鮮の問題だった。東アジア首脳会議では各国のリーダーたちとこれまでにない危機感を共有した。国際社会が一体となって国連安保理決議を完全に履行し、圧力を最大限まで高めていく。国際社会の連帯をさらに強固にするために我が国はこれからも全力を挙げていく。

 北朝鮮とは対話のための対話では意味がない。北朝鮮にすべての核・弾道ミサイル計画を完全で検証可能な、かつ不可逆的な方法で放棄させることにコミットさせなければならない。北朝鮮に対する圧力の必要性や拉致問題の解決について多くの首脳から支持を得ることができたことは成果ではなかったかと思う。

 【米国のアジア関与】日本としては米国による地域の安全保障へのコミットメントに関して全く疑念や懸念を持っていない。これまでも、これからも、この地域の平和と安全、繁栄を確保するため日米両国が手を携えて主導的な役割を果たしていきたい。日本としても地域の安全保障のための取り組みを強化していく。

 【日フィリピン関係】すでに実施中のフィリピン沿岸警備隊に対する巡視船や高速艇の供与に加え、新たに沿岸監視レーダーの施設を決定した。フィリピン南部とスールー・セレベス海の治安改善のため、2年間で約150億円規模の支援を発表した。我が国が提唱する自由で開かれたインド太平洋戦略を推進していきたい。いずれの国にも安全と繁栄をもたらす国際公共財とするため、フィリピンとの協力を一層強化していく。

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