2017年11月23日(木)

呼気解析と顔認証で飲酒運転「NO」、日立製作所

科学&新技術
BP速報
2017/11/14 23:00
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日経テクノロジーオンライン

日立製作所が展示した呼気アルコール検知器

日立製作所が展示した呼気アルコール検知器

 日立製作所は、車を運転する人が飲酒しているかどうか検知できる呼気アルコール検知器を、「Hitachi Social Innovation Forum 2017 TOKYO」で展示した。呼気の成分を解析するための呼気センサーと、スマートフォン(スマホ)のカメラを用いた顔認証機能を組み合わせて、運転手以外の人による“なりすまし認証”の防止に役立てられる。

 日立製作所が開発したアルコール検知器は、呼気センサーを搭載する小型端末と、専用アプリをインストールしたスマホから成る。端末とスマホはUSBで接続し、データ通信と給電を行う。端末は、エタノール、アセトアルデヒド、水素の濃度を計測するセンサーをそれぞれ搭載し、呼気の組成で酒気帯び状態かどうかを判定する。飲酒している場合、エタノールとアセトアルデヒドの両方が高くなる傾向があるという。

呼気アルコール検知器の利用方法(図:日立製作所のプレスリリース)

呼気アルコール検知器の利用方法(図:日立製作所のプレスリリース)

 運転手は乗車前にセンサーに向かって約3秒間息を吹きかける。呼気の解析の結果、酒気帯び状態ではないと判断されると、スマホのインカメラが起動して顔登録モードになる。解析時に、感知したガスが人間の呼気かどうかも同時に調べ、息を吹きかけずにスプレーの噴射などで検査をごまかせないようにした。

 飲酒前に検査を済ませておくような不正を防ぐため、検査時に顔を登録し、5分程度の短い有効時間内に運転席で顔認証する仕組みも設けた。登録時と認証時の顔が「同一人物」と判断されると初めて、車のエンジンを始動できるようになる。「長距離トラックの運転手などが遠隔地でも事務所と同じように酒気帯び検査ができるほか、米Uber Technologiesのようなライドシェアの場合も、運転手が事務所に行かずに安全管理ができる」(ブースの説明員)。顔認証の有効時間は自由に設定できる。

 同社は現在、日立キャピタルオートリースと共同でアルコール検知器の実証実験を進めている。製品化の予定はまだないが、まずは運送業者など法人向けに展開し、その後一般消費者にも提供していきたいという。「例えば保険会社と連携し、アルコール検知器のユーザーなら保険料を安くするようなサービスが考えられる」(説明員)。

(日経テクノロジーオンライン 内山育海)

[日経テクノロジーオンライン 2017年11月14日掲載]

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