仮想通貨イーサリアム、凍結額は約185億円
ビットコインに次ぐ流通量の仮想通貨「イーサリアム」で多額の通貨が取引できなくなっている問題で、その凍結額が51万3774イーサリアム、14日午前11時のレート換算で約185億円になることが分かった。トラブルを起こした英国のシステム会社、パリティー・テクノロジーズがブログで明らかにした。

今回のトラブルは11月上旬に発生した。パリティー社が開発した仮想通貨を電子的に保管する「マルチシグ・ウォレット」にハッキングの恐れのある重大な不具合(脆弱性)が見つかり、13日までに主に法人客の587のウォレットとその中身のイーサリアムが凍結されている。
パリティー社では、イーサリアム開発者が考案した「EIP156」という仕組みで凍結した通貨を引き出せないか検討しているが、結論を出すまでにあと数日かかるとしている。一方、イーサリアムのユーザーの間では、抜本的な再発防止策として、通貨分裂(ハードフォーク)がおこなわれるのではないかとの予想が出ている。
(石塚史人)