2017年11月18日(土)

パナソニック、福井県永平寺町で自動運転実験(北陸ウエーブ)

北陸
自動運転
2017/11/14 1:31
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 パナソニックは13日、福井県や同県永平寺町と連携して自動運転車両の走行実験を始めたと発表した。京福電気鉄道永平寺線の廃線跡を使った約6キロの遊歩道を活用し、3年程度で実用化の可能性を探る。北陸3県では産業技術総合研究所(産総研)や国土交通省などがそれぞれ自動走行の実験を推進しており、成果や課題についての知見の蓄積を通じて実用化の先進地になる可能性がある。

廃線跡の遊歩道を走行するパナソニックの実験車両(福井県永平寺町)

 パナソニックの実験は大阪府門真市の本社構内などで走行実績がある車両を使う。周囲を感知するカメラを搭載し、人や車などを自動的に識別し、安全に徐行や停止、危険回避ができる。

 同遊歩道を実験場所に選んだのは住宅地や山林などさまざまな沿道環境があり、公道と同様のデータが得られるからだ。えちぜん鉄道の永平寺口駅から曹洞宗大本山の永平寺近くまで延びており、実用化すれば観光客の利用も期待できる。

 2017年度は一部の区間を活用し、カメラ検知や障害物の回避などの検証を計画する。18年度以降は全区間に実験を拡大する。同社は「強みの技術であるセンシングや人工知能(AI)などを生かす」考えだ。

 同遊歩道では、産総研がヤマハ発動機などと共同で自動走行の実験を計画中だ。ゴルフ場のカートのような車両が電磁誘導線の上を走る方式で、パナソニックの車とは異なる。県は「さまざまな方法で取り組めば実用化に近づく」(交通まちづくり課)とみている。

 遊歩道の沿道は公共交通手段が確保しにくい地域の一つで、河合永充町長は「まずは地域の足として実用化したい。同時に観光の足にもなる」と期待する。県は、同様の課題を抱える県内各地での新たな交通手段としての実用化を模索する。

 自動運転の実験を巡っては、石川、富山の両県でも動きがある。金沢大学は15年から石川県珠洲市で公道走行試験に取り組む。車にカメラやセンサーを搭載し、対向車や歩行者、信号など周囲の状況に対応して目的地まで自動でたどり着く。今秋の「奥能登国際芸術祭2017」では一般客を含めてデモ走行した。20年の実用化を目指す。

 同県輪島市では輪島商工会議所が14年秋からゴルフ場の電動カートを改造した新交通システムを運行している。産総研が自動走行させる実験も年内に始まる予定だ。

 富山県南砺市では、道の駅「たいら」を拠点とした自動運転サービスの実証実験が早ければ11月下旬にも行われる。舞台となるのは高齢化が進む中山間部。買い物や通院など住民の外出を促す移動手段や、道の駅で販売する農産物などの集荷・配送手段などとしての自動運転の効果について検証する。

 また、道の駅と世界遺産に選ばれた相倉合掌造り集落を結ぶ往復約16キロメートルを実験区間として実際にモニターとして観光客を乗せた走行も行われる予定で、観光面での活用の可能性も模索する。

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