2018年9月19日(水)

国保運営移管、6年の激変緩和措置 長野県

2017/11/14 0:30
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 長野県は13日に開いた国民健康保険運営協議会で、来年度に市町村から都道府県に運営主体が移管される国保の運営方針を決めた。同協議会が14日、中島恵理副知事に答申する。算定方法の変更に伴う国保料の上昇率が高い自治体には県の繰入金などを活用して6年間の激変緩和措置を講じる。市町村ごとの保険料水準は当面、医療費水準の差を反映する方針だ。

 長野県は国保料の市町村ごとの格差が全国で最も大きく、最大の川上村と最小の大鹿村との間では3.6倍もの差がある。1人当たり医療費も、最大の小川村と最小の川上村では2.2倍の差があり、北海道に次ぐ2番目の水準だ。

 県によると被保険者数も最大の長野市は8万人程度いるのに対し、少ない自治体では100人程度だ。2015年の時点で、県内22の自治体が赤字となっている。

 県は運営移管に伴い「公平性の観点から将来的には(全県で)保険料水準の統一を目指す」方針。一方、市町村間で医療サービスなどに差があり、医療費軽減や健康増進に力を入れてきた自治体の反発も予想される。

 そこで、当面は医療費水準の差を反映して市町村が県に納める納付金を調整するとした。県全体で医療・介護体制の整備を進めつつ統一の道を探る。委員からは「保険料を平準化するなら、保険サービスも平準化する方向に持っていった方がいい」という意見も出た。

 移管に関連する条例案は11月県議会に提出する予定。来年1月をめどに市町村ごとの納付金の確定値を県が市町村に通達し、市町村は同3月をめどに保険料率を決める。

 ニッセイ基礎研究所の篠原拓也主任研究員は長野県の方針について「いきなり一律の保険料に設定すれば、医療費削減に力を入れてこなかった市町村への救済のような形となり、削減への意欲をそぐ」と指摘。「県をいくつかの医療圏に分け、地域ごとの統一を目指すのも手だ」と述べた。

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