京東、「独身の日」セール 2兆円突破
【北京=多部田俊輔】中国インターネット通販2位の京東集団は1~11日に実施した「独身の日」セールの売上高が過去最高の1271億元(約2兆1700億円)だったと発表した。日本企業との連携も含め力を入れている生鮮食品は4倍、家電製品は2倍に増えたという。スマートフォン(スマホ)からの注文が9割で、パソコンからが1割だった。
また、京東集団が13日発表した2017年7~9月期決算は、最終損益が10億元(約170億円)の黒字(前年同期は9億元の赤字)だった。売上高が前年同期より約4割増えた。
同社によると、「独身の日」の人気商品のベスト5は金額ベースでスマホ、テレビ、エアコン、ノートパソコン、洗濯機。スマホのメーカー別では華為技術(ファーウェイ)と小米(シャオミ)の人気が特に高かったという。家電のネット販売の6割を京東が占めているとしている。
注文数ベースのベスト5はティッシュ類、クッキー・ケーキ、洗剤、スマホ、スナック菓子の順番だった。ネット販売の幅を広げており、高級ブランドの時計や衣服、装飾品の販売が大きく伸びたほか、不動産なども注目を集めた。
地域別の金額ランキングでは1位が広東省で、2位以下は北京市、江蘇省、上海市、四川省となった。大都市や沿海部の高い購買力を持つ地域が中心となった。
物流網の整備にも力を入れた。北京や上海、広州、山東省青島、湖北省武漢など13カ所で省人化を実現したスマート倉庫が稼働し、米ウォルマート・ストアーズの中国店内の店舗も活用。11日に注文があった商品の85%が当日中に配送が完了した。