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ヘッジファンド、日本株買い第2波視野に

2017/11/13 8:59
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 海外マネー第2波が日本に接近中だ。

 陸から見ると定かでないが、空中写真で見ると、視野に入る感覚である。

 「やはり日銀は買ったか」

 先週金曜日に日銀が717億円の上場投資信託(ETF)買い(うち企業支援型12億円)を実行したことに安心感を抱く海外勢のつぶやきだ。10月の連騰後、10月30日に709億円購入して以来、2回目の本格購入である。高値圏でも午前中に下がれば午後には買いに入る可能性があることが確認された、との認識である。

 「Don’t fight BOJ(日銀には逆らうな)」や、下値での日銀買いを意味する「クロダ・プット」などの表現が、引き続き飛び交う。

 ただし、ニューヨーク市場は感謝祭からクリスマスにかけた休暇モードに徐々に入りつつある。今の時点から買いに入るファンドは、無理せず機あれば今年最後に一仕事、程度に割り切っている。年内に必ず日本株でもう一仕事せねば、との切迫感は薄い。総じて、日経平均株価2万円前後から買い増しているので、2万2000円台の攻防でも心理的余裕がある。

 長期マネーの米年金なども、2018年前半をにらみ、着々と日本株リサーチを積み上げている。一方、既に日本株ロング(買い持ち)ポジションを持つファンドの一部は、年内利益確定の機会をうかがう。

 統計的には海外勢のネット買い越しが縮小とされるが、グロスで見ると、新規買いと利益確定売りが拮抗している状況だ。今後売り越しに転じる局面もあろうが、売り一辺倒というわけではない。海外勢の売買統計は、あくまで氷山の水上の部分にすぎない。

 なお、株式市場でも中東リスクが意識されているが、欧米から見ると、日本は中東リスクからは物理的に遠い国と見なされている。日本株に関する地政学的リスクはやはり北朝鮮だ。クリスマス休暇期間中に北朝鮮情勢急変の可能性を考慮すると「宵越しの銭は持てない」という警戒感も根強い。

 好転する日本企業業績と地政学的リスクを意識して、日本株パーティーに参加するが、会場の出口に近いところに陣取る、というスタンスが透ける。

豊島逸夫(としま・いつお)
 豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経ヴェリタス「逸’s OK!」と日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層心理」を連載。
・公式サイト(www.toshimajibu.org)
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
・業務窓口はitsuo.toshima@toshimajibu.org

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