2017年11月19日(日)

トランプ氏「米はインド太平洋地域のパートナー」
アジア戦略で演説

トランプ歴訪
北米
2017/11/10 21:44
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 【ダナン=永沢毅】トランプ米大統領は10日、訪問先のベトナム・ダナンでアジア戦略について演説した。「我々はインド太平洋地域のパートナーであり、同盟国だ」と訴え、米国が今後も地域への関与を継続する考えを強調した。一方、経済面では「公正で互恵的な貿易という原則を守る国とは、2国間の貿易協定を結んでいく」と表明し、「米国第一」を堅持する姿勢を鮮明にした。

10日、演説するトランプ氏(ベトナム・ダナン)=AP

10日、演説するトランプ氏(ベトナム・ダナン)=AP

 トランプ氏が政権のアジア政策について包括的に表明するのは初めてだ。これに対し、直後に演説に立った中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席はアジア太平洋地域で独自の経済圏づくりに強い意欲を示した。同地域の盟主の座をめぐり、米中両大国がせめぎ合う構図が深まっている。

 トランプ氏は演説で「全てのインド太平洋諸国との友情の絆と貿易関係の強化に向けて協力するためにここにきた」と表明し、太平洋からインド洋にまたがる各国との連携を強化する考えを示した。「『自由で開かれたインド太平洋』というビジョンを共有するのは誇らしい」とも語った。

 同時に「全ての国が自国を第一に考えるように、私は米国を第一に考える」と米国第一の方針を堅持する立場を強調した。多国間の枠組みによる国際協調を重視したオバマ前政権からの戦略の転換を改めて鮮明にした。

 貿易体制に関しては「米国は世界貿易機関(WTO)に公平に扱われてこなかった」と批判した。米国はルールを守ってきたとする一方で、他国はそうではなかったとして「慢性的な貿易の悪行を許せないし、許すつもりはない」と訴えた。

 そのうえで「公正さと互恵主義の原則に根ざした強固な貿易関係を求める」との立場を重ねて示した。「我々の手を縛り、主権を放棄するような大きな協定には取り組まない」と指摘し、環太平洋経済連携協定(TPP)離脱を正当化した。

 安全保障を巡っては、中国の台頭を意識した。「安全保障や主権への脅威に立ち向かわなければ、繁栄は長続きしない」と力説。「法の支配や人権、航行の自由を尊重する原則も守らなければならない」と表明し、名指しを避けながらも、南シナ海での軍事拠点化を進める中国をけん制した。

 さらに、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮について圧力路線の強化を訴えた。「北朝鮮が武力に頼ることは、(地域の)危険を増やすことだ」と非難。核放棄に向けて、圧力を強化するよう各国の協力を呼びかけた。

 トランプ氏は10、11両日にアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席。その後、フィリピンのマニラに移って東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の首脳会議に出席する。

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