2017年11月19日(日)

中国・習主席「アジアの平和と繁栄はアジアに属する」
米に対抗

中国・台湾
2017/11/10 21:44
保存
共有
印刷
その他

 【ダナン=張勇祥】中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席は10日、ベトナム・ダナンで演説し「アジア太平洋の平和と安定、繁栄はアジアの人々に属する」と強調した。米国に対抗し、大国としてアジア太平洋地域の主導権を握る姿勢を改めて鮮明にした。中国が主導する広域経済圏構想「一帯一路」について「世界でより重要性を増す」と述べ、独自の経済圏の構築に意欲を示した。

演説する中国の習近平主席=ロイター

演説する中国の習近平主席=ロイター

 習氏は演説で「過去5年の中国の経済成長は平均7.2%に達し、世界の成長の3割以上を占めた」と指摘。「6千万人が貧困から脱した」とし、2012年に最高指導者に就いて以来の経済運営を誇った。今世紀半ばまでに国際影響力で米国に並ぶ「社会主義の現代化強国」をめざすとの目標を改めて表明した。

 習氏は「今後15年間で中国は24兆ドルを輸入し、2兆ドルの投資を受け入れ、同じく2兆ドルを海外に投資する」と表明。「成長の果実」を国外にも還流させる姿勢を示した。

 習氏が意識したのは、直前に演説したトランプ米大統領だ。トランプ氏が「貿易で米国がいいように利用されるのを容認しない」と語ったのに対して、習氏は「開放的な経済建設の堅持」を強調した。「アジアで自由貿易圏をつくるのは長年の夢。アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)は、構想に基づき推進すべきだ」と、域内で多国間の自由貿易の枠組みを推進する方針を訴えた。経済力を武器に地域での影響力の拡大をめざす。

 習氏はベトナム訪問直前の9日、地元メディアに寄稿し、中国南部とベトナムを結ぶ「両廊一圏」や「一帯一路」をテコに経済関係を深めたいと訴えた。一帯一路はアジアや中央アジアを経由し欧州、アフリカまでを結ぶ経済圏をつくる構想。習氏は「協力のより大きな舞台になる」と強調した。

 習氏は9日のトランプ氏との北京での首脳会談で「互いの領土や主権を尊重し合うべきだ」「太平洋は中米両国を収める十分な大きさがある」などと指摘した。巨額の商談をまとめて米中関係の良好さを演出しつつ、米国と対等にわたり合う大国としての地位を固めようとしている。

今なら有料会員限定記事がすべて読めます!
電子版10日間無料お試しキャンペーンは11月20日まで!

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報