2017年11月18日(土)

「戻ってくると信じていたのに」学校関係者ら悲痛 座間9遺体

社会
2017/11/10 13:28
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 神奈川県座間市のアパート内で9人の遺体が見つかった事件で、被害者全員の身元が10日、明らかになった。「元気で戻ってくると信じていたのに」「心が痛む」。被害者が通っていた高校の教師や同級生は容疑者への怒りをあらわにし、沈痛な面持ちで死を悼んだ。

遺体が見つかったアパート(左奥)の近くに手向けられた花束(10日午前、神奈川県座間市)=共同

 さいたま市の高校2年、久保夏海さん(17)は市内の小中学校を卒業し、埼玉県上尾市の県立高校に通っていた。同校の男性教員は10日午前、「物事に真剣に取り組む生徒だった。元気に戻ってくると信じていたのに……」と沈痛な面持ちで話した。

 この教員によると、久保さんは1年生の時は音楽部や漫画・アニメ同好会に所属。2年生になって辞めたが、学校は休むことなく、いじめなどの相談も受けていなかったという。久保さんが行方不明になったと保護者から知らされたのは10月2日のことだった。

 学校側は11月10日午前、全校生徒に事件について報告した。生徒らはうつむき、悲しみに包まれていたという。教員は「とても悔しい。このような子供を巻き込む事件が二度と起きないようにしてほしい」と訴えた。

 久保さんは、中学時代は合唱部に所属。後輩だった女子中学生(15)は「アニメや漫画好きで絵を描いているのを見たことがある」と話す。小中学校の同級生だった男子高校生(17)は「おとなしい印象だった。こんな事件に巻き込まれるなんて」と悔やんだ。

 被害者の中で最も若く、群馬県の公立高校1年生だった石原紅葉さん(15)=同県邑楽町。

 近隣住民によると、石原さんの家族は4~5年前に別の場所から今の自宅へ引っ越し、両親と3人で暮らしていた。近くに住む60代の男性によると、一家は犬を飼っており、石原さんが散歩に連れて行く姿をたびたび見かけたという。

 男性は「物静かな感じの子だったが、話しかけると会釈してくれた。まだ若いのに……」と涙ぐむ。石原さんは一人っ子で、家の車も「紅葉」にちなんだナンバーが付けられていたという。

 2017年3月に邑楽町の中学校を卒業したばかり。同校の50代の男性教頭によると、演劇部に所属し学校を休むこともほとんどなかった。「部活も勉強も一生懸命だった」(教頭)

 16年7月には、町が開いた「一日子ども議会」に自ら希望し参加。中学生議員として町長に町の人口減少問題について質問した。教頭は「まさかこんな事件に巻き込まれるなんて……。非常に残念だ」と悔しがった。

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