2018年6月24日(日)

安易な筋肉増量は危険 自分の体、自分で理解せよ

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2017/11/12 6:30
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 プロ野球のオフシーズンは、春季キャンプに向けた大事な体づくりの時期。来季の戦力としてアピールするためにも、この間に基礎となる土台を築き、キャンプにスムーズに入っていくことが大切になります。現代野球にはウエートトレーニングに関する知識や理論が浸透していますが、若手選手に訴えたいのは「自分の体を自分自身でよく理解して、何が必要なのかを考えて鍛えてほしい」ということです。

秋季キャンプで福良監督からは「もっと食べろ」との指令が下った=共同

秋季キャンプで福良監督からは「もっと食べろ」との指令が下った=共同

 シーズンが終わり、私は大阪・舞洲の2軍施設で指導に当たっていますが、高知市での秋季キャンプでは福良淳一監督から若手に「もっと食べろ」という指令が下ったそうです。豊富な練習量に耐えられる体力をつけるため、野球選手にとっては食べることも重要な仕事の一つ。2軍でも管理栄養士の指導の下、シーズン中から、室内練習場やクラブハウスなどに「おにぎり」を常備して、選手たちが練習の合間に必要なカロリーを補えるような態勢を整えています。

野球の動きと連動しているか

 さらに上のレベルを目指すため「体重を増やしたい」「もっと体を強くしたい」と考える選手は多いと思います。肉体強化に取り組む上で最も大事になってくるのが、野球の動作と連動した鍛え方をしているかということでしょう。よかれと思って厳しいウエートトレーニングに精を出しても、増やした筋肉が野球の動きをする上で邪魔になるのであれば、逆効果と言わざるを得ません。

 2017年2月の宮崎キャンプでは、初の1軍メンバーに抜てきされた園部聡選手(22)が、明らかな「体重オーバー」と首脳陣に判断され、わずか1日で2軍に落とされました。園部選手はパワーが自慢の右の大砲候補です。飛距離アップなどを図ろうと自分なりに考え、オフシーズンの筋力トレーニングに励んだこととは思いますが、体が重くなり、動きに切れを失ってしまいました。目指す方向性を間違えてしまったがために、こうした結果を引き起こしてしまったのでしょう。

 投球動作にさまざまな筋肉のしなりや柔らかさが求められる投手は、努力の方向性を間違えることでより深刻なスランプに陥るケースがあります。

飛躍のための鍛錬のはずが

 今季が高卒2年目だった佐藤世那投手(20)も、16年のオフにウエートトレーニングに重点的に取り組んだ一人でした。土台をつくり上げ、大きく飛躍するための鍛錬だったはずですが、皮肉なことに選手としての停滞期を招く要因となった側面もあります。

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