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仮想通貨イーサリアム、トラブルで200億円以上が凍結中

ビットコインに次ぐ流通量を誇る仮想通貨「イーサリアム」で、200億円以上に相当する通貨の取引が凍結されるトラブルが起きている。仮想通貨を電子的に保管するシステムを「ウォレット」と呼ぶが、主に企業が利用しているウォレットにハッキングの恐れのある重大な不具合(脆弱性)が見つかったためだ。個人投資家の取引が中心の日本では、10日午前の時点で大きな影響は出ていないが、イーサリアムを扱っている取引所は警戒感を強めている。

パリティー・テクノロジーズは凍結されたイーサリアムのウォレットを検索するサイトを開設した

通貨分裂、加速のおそれも

不具合が見つかったのは、ロンドンに本社を置くパリティー・テクノロジーズが開発した「マルチシグ・ウォレット」。同社は8日、不具合についての謝罪と安全性に関する警告をサイトに掲示した。このウォレットのユーザーは、仮想通貨の取引所や仮想通貨技術を使った資金調達(ICO=イニシャル・コイン・オファリング)を計画する企業が中心だったもよう。

現在、573のユーザーが利用する584の「財布」の中身が動かせなくなっている。少なくとも60万イーサリアム、10日午前の取引レート換算で約210億円が凍結されているもようだ。これらは、現在までに判明している数字で、調査が進めば、さらに膨らむ可能性もある。

イーサリアムの取り扱いで国内大手の仮想通貨取引所、ビットポイントジャパン(東京・目黒)によると「現時点で影響は出ていないが、不明な点が多く、情報収集を急いでいる」という。

パリティー社の「マルチシグ・ウォレット」を巡っては今年7月、ユーザーがハッキングにあい30億円相当のイーサリアムが盗まれる事件が起きている。この時、パリティー社はウォレットを改修したが、脆弱性を補修しきれなかったもようだ。度重なるトラブルを嫌気し、利用者が他の仮想通貨に取り換える動きが出る可能性もある。また、イーサリアムのユーザーの間では、抜本的な再発防止策として、ビットコインからビットコインキャッシュやビットコインゴールドが派生したような「通貨分裂」を期待する声も上がり始めており、今後の仮想通貨の相場に影響を与えそうだ。

(石塚史人)

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